2022年は現地観戦
F1日本GPは、新型コロナウイルス感染症の影響で2020年、2021年と2年連続で中止となりました。3年ぶりの開催となった2022年は、各種イベントの不開催、金曜日と日曜日の大雨などネガティブな要素がありながら、角田裕毅の初の母国GPやホンダの技術支援を受けるレッドブルの好調などもあって2012年以来の20万人動員となりました。
実は首都圏に住む私も、木曜日から4泊5日の日程で現地観戦しました。個人としては2018年以来の現地観戦なうえに今回は妻も連れて行くとあって、座席は安めの席の中では良いD-5席(40,400円)を選択、名古屋から金曜日は特急で、土曜日と日曜日は直行バスで行くなど張り切って色々準備しました。金曜日と日曜日は酷い大雨で、近鉄白子駅からのシャトルバスでは相当待たされるわ、寒さで震えるわ、日曜日は赤旗中断で待たされて変な感じにフェルスタッペンのチャンピオン獲得が決まるわで散々な目に遭ったので、実は現地観戦レポートも書こうとしていたのですが未だに書けていません。2023年の開催に向けて改めて思い出しながら書くかもしれません。
満足はできるが出費が重い
というわけで酷い目に遭いつつも土曜日はドライでキビキビと走るF1マシンを見ることができましたし、いくらエンジン音が昔より小さくなったとはいえやはり現地観戦の雰囲気に勝るものはありません。首都圏から新幹線で行くわけなので旅行気分で行くこともでき、なかなか楽しめました。
一方で、気になるのはやはり出費です。F1のチケット代はとにかく高く、指定席だと一番安くてもE-1席の16,200円でした。グランドスタンドの81,200円なんて手が出せたもんじゃありません。そして首都圏に住んでいると宿泊費、交通費も高く付きます。だいたいサーキット周辺や比較的近い地域のホテルは予約が取れないので、毎日名古屋から電車や高速バスで向かうことになります。ただ名古屋へ行くだけでなく、毎日サーキットへの往復交通費もかかってしまうのです。色々含めると結局10万円は超えてしまい、これを毎年やってたら財布が大変なことになってしまいます。
行けるときに行っておきたい
となると3年に1回くらいで我慢するか・・・という気持ちにもなります。しかし、潤沢な資金を持つ新しい開催地がどんどん増えている近年のF1、そして世界に対しての国内のF1人気を考えると、鈴鹿サーキットの素晴らしさやコアなファンの熱気だけではF1をいつまで引き止められるのか、そのうちF1日本GPは消滅してしまうのではないかと不安になってしまいます。フランスやドイツでF1が開催されなくなっていることを考えると、他人事ではないと思うのです(テレビ中継の継続ですら毎年ヒヤヒヤさせられます)。3年に1回などと呑気なことを言っていて3年後には日本GPが消滅している、そんな未来もそう遠くない気がします。
というわけでやはり行けるときに行っておきたい、毎年行きたい、となるわけですが、先述の通り3日間通しで無理をせず観戦するとなると4泊5日が必要になり・・・というジレンマに陥ります。それを解決してくれるかもしれないのが、金曜日券の存在です。
金曜日券という選択肢
金曜日券はフリー走行が行われる金曜日(とイベントが行われる木曜日)のみ入場が可能なチケットです。そもそも金曜日は観客席のほとんどのエリアが自由席となっており、チケットの指定エリア以外での観戦が可能です。金曜日券はその特性を活かし、座席の指定を受けずに金曜日だけ好きなエリアで観戦できるチケットというわけです。金曜日券は大人8,000円となっており、かなりお得になっています。土曜日・日曜日は金曜日より価値は高いとはいえ、単純計算で3倍してもD・E席くらいの値段で色々な座席を回ることができます。予選と決勝が行われる土曜日・日曜日と比べて混雑しにくいというメリットもあります。
先ほど「現地観戦の雰囲気に勝るものはない」と書きましたが、とはいえフルにセッションを楽しもうとなると、現地観戦では情報が不足しがちです。国際映像は遠くにあるサーキットビジョンでしか見ることができず、場内実況はマシンが目の前を通ると何も聞こえません。携帯の電波は貧弱でネットから情報は得られず、トイレも遠くご飯を手に入れようにも長時間並ばないといけないので、セッション中に下手に移動することもできません。こういった不便な点や3日間楽しむためにかかる出費面を踏まえると、金曜日に現地観戦、土曜日・日曜日は家に帰って自宅観戦というのも選択肢になるのではないかと考えています。昨年は大雨もあり、バス大行列もあり、金曜日は近鉄白子駅まで歩いて帰るなど、体力的にも厳しいものがありました。F1への熱量は誰にも負けないと思っていますが、それとこれとは話が別です。F1日本GPを最大限楽しむために、あえて土曜日・日曜日の現地観戦を捨てるという選択はありだと思うのです。
金曜日だけ現地観戦する場合
では実際にF1日本GPを金曜日だけ現地観戦する場合のプランを考えてみます。
まずチケット代ですが、先述の通り8,000円です。ちなみに今年は全体的に値上がりしており、昨年は7,400円でした。日本GP継続のためには仕方ないですね。とはいえチケット代だけで昨年のD-5席と比べて3万円以上節約できます。
続いて宿泊代ですが、昨年は妻を連れて無理な日程とならないように4泊5日の大型日程となりました。名古屋の歓楽街のビジネスホテルに優待を使って比較的安く泊まることはできましたが、治安が悪く夜は歩きたくないような場所で部屋も狭かったため、ここは今度は渋りたくないと思っています。できれば名古屋よりも鈴鹿サーキットに近いエリアで宿泊したいとは思いますが、結局色々なことを考えて名古屋に落ち着いてしまうかもしれません。とはいえ宿泊代は3分の1くらいにはできるのではないかと思っています。
ちなみに金曜日だけ現地観戦の場合、木・金で1泊するのと金・土で1泊するのはどちらがいいんでしょうか?木・金の場合前日にゆっくり新幹線で来ることができますが、金曜日当日は早朝のチェックアウトが必要になります。逆に金・土の場合は自宅を早朝に出発する必要がありますが、夕方から夜にサーキットを後にしたあとホテルでゆっくり休むことができます(自宅で土曜フリー走行から観戦するとなると土曜日も早朝出発ですが)。ここは要検討ですが、木曜日・金曜日と連続で仕事が休めるのかという問題も出てきますね。スーツケース等で行くと荷物をどこに預けるのか問題が発生するので、荷物は必要最低限で大きなリュックでサーキットまで持っていってしまうのもありかもしれません。
というわけで出費は半分以下に抑えられそうです。首都圏から行くのでどうしてもカットできない出費があり、3日観戦が1日観戦に減ることに対してはコスパが悪いような気がしますが、毎年の出費と考えると全然ありです。夜行バスを使うなどでさらなる節約はできると思いますが、夜行バスは使ったことが無いのと疲れを溜めたくはないので選択肢には入りませんでした。
金曜日の観戦のポイント
これは3日間通しで観戦する場合でも同じことですが、金曜日は一部のエリア(グランドスタンドなど)を除いて自由席となっており、様々な観戦エリアから見ることができるため、時間の使い方が重要になります。金曜フリー走行は1回目と2回目合わせて120分、そして日本GPは今年もピレリのタイヤテストがあるようで、それぞれ90分に延長され合計180分のセッション時間があります。私は走行中のマシンの写真を撮るのが好きなので、なるべくかっこよく写る場所に行きたいと思っています。昨年は金曜日は大雨かつシャトルバス行列でフリー走行1回目の開始に間に合わなかったので、入場ゲートから近いシケインあたりの座席から見ていました。ニコラス・ラティフィのコース間違い事件も生で見ることができました。
これはシケインから見た角田裕毅の走行写真ですが、シケインでスピードが落ちるので雨が降っていても水煙が上がりすぎず撮りやすかったです。こういった形で、金曜日はどこからコースを見るか、移動時間まで含めて計画しなければなりません。
個人的に今年はヘアピン(I席付近)に行ってみたいと思っています。これまでの観戦ではシケイン、ホームストレート、S字にかけてと東コース部分しか行ったことが無く、西コースにも行ってみたいというのと、ヘアピンは写真映えするというのがあります。かっこいい構図ながらマシンのスピードが遅いので撮りやすく、人気スポットらしいです。たまたまこちらのブログを見て素敵だなーと思っていました。
金曜日だけ現地観戦の懸念事項
出費を抑えながら現地観戦をし、予選や決勝はいつもどおり楽しむ方法としての金曜日だけ現地観戦方式ですが、もちろん懸念していることもあります。
雨でセッション中止になったら大損
金曜日券は言わずもがな金曜日のセッションしか見ることができません。もし昨年のような荒天や台風接近でセッションが行われないことになると、行くだけ無駄ということになってしまいます。金曜日券は金曜日のセッションがスタートした時点で興行成立となるため、2セッションとも中止になれば払い戻しは受けられると思いますが、交通費や宿泊費は無駄になってしまいます。悲しく名古屋でひつまぶしでも食べて帰ることになるでしょう。
昨年の金曜日と日曜日は酷い大雨で、決勝レースは長時間の中断、結局30周足らずでレース終了という何とも言えないつらい状況でしたが、土曜日にドライコンディションでの走行を見ることができただけでも良かったです。金曜日券では金曜日が悪天候だともう現地で楽しめる余地が無くなってしまうため、運を味方に付けないと大きく損をすることになりそうです。いつものことですが台風シーズンなのも心配です。
近鉄白子駅からのシャトルバスが貧弱
昨年は3年ぶりの開催であることも影響したか、金曜日から4万人近くの観客がサーキットを訪れました。10時過ぎに近鉄白子駅に到着する特急列車で向かいましたが、大雨が降るなか既にシャトルバス待ちの大行列が形成されており、傘を差しているため詰めにくいこともあってか駅の反対側まで列が伸びていました。結局シャトルバスに乗ることができたのは2時間以上経った12時20分頃。フリー走行1回目の開始には当然間に合わず、もっと早く名古屋を出発すればよかった・・・と後悔したものです。帰りもぬかるんだ未舗装の駐車場で近鉄白子駅行きのシャトルバスを待つ大行列ができていたので、近鉄白子駅まで歩いて帰りました。伊勢鉄道の鈴鹿サーキット稲生駅も大混雑だったので、結構な距離は歩いたものの良い判断だったと思います。
様々な人の過去の現地観戦レポートを見ると金曜日はそこまで待たずにシャトルバスに乗れたという話もあって、昨年が異常だったのかもしれません。また土日は臨時バスを運行する三重交通が本気を見せ、そこまで大きな問題にはならなかったようです。しかし金曜日はバス専用レーンの運用も無く、今年はサーキットの座席数が増えるとなるとさらに混雑する可能性もあるため、鈴鹿サーキット稲生駅から歩いて行くのもありかなと思っています。
荷物をどうするか
1泊2日となれば荷物は大きく減らせます。しかし、木・金で1泊しようが金・土で1泊しようが金曜日のセッションの前後いずれかはホテルの部屋が使えない状態になるので、着替えや荷物の問題が発生します。思い切って大きなリュック1個分まで荷物を減らすか、ホテルで預かってもらえるなら預けるか(それでもその分早く出発するか相当遅い時間まで預かってもらう必要があります)、コインロッカーに預けるかしないといけません。カメラやグッズなどかさばる荷物がどうしてもあるので、ここは悩みどころです。ホテルやコインロッカーに預けると帰りの新幹線までバタバタしてしまわないか心配です。私は旅行にはそんなに行かず特に1人で行動することも少ないので、どうしても気になります。
仕事を休めるか
金曜日に鈴鹿サーキットにいるためには、金曜日はもちろん、場合によっては木曜日も仕事を休まないといけません。私は土日休みの会社で働いているため、有給休暇を取得しなければ鈴鹿サーキットに向かうことはできません。今働いている会社は比較的有給は取りやすいですが、休めない仕事が入らないとも限らないため心配なところです。木曜日も休むとなればなおさらです。
後から気が変わっても間に合わない
3月24日に2023年のチケット販売スケジュールが発表されました。3日間通しの指定席券は、ローチケ先行販売が5月8日から、一般販売が5月14日からで、先着順となります。一方で、金曜日券の販売は7月9日まで待たなければなりません。昨年はチケットの争奪戦が激しく、ローチケ先行販売は一瞬で売り切れ、一般販売も開始直後は販売サイトのMOBILITY STATIONがほとんど繋がらず、1時間ほど経って繋がった頃には人気のエリアはかなりの座席が埋まっている状態でした。さらに販売開始からわずか2週間で通常の指定席チケットは完売となり、3年ぶりの開催に向けたファンの盛り上がりを感じたものです。
今年は昨年よりも販売開始時期が早いこと、座席数が増えることもあって、2週間で完売というのは流石に無いのではと予想しています。それでも指定席券の販売開始から金曜日券の販売開始までは2ヶ月間あり、そこまでに通常の指定席券は完売してしまうかもしれません。金曜日だけ行くつもりでいたけどやっぱり3日間行きたくなってきたな・・・と後から思っても、環境の悪いアウトレットシートか西エリアチケットしか残っていないということが十分にありえます。強い決心が必要になりますね。
金曜日だけ現地観戦の情報が少ない
金曜日だけ現地観戦することを考え、今回ブログ記事を書くにあたって金曜日券でF1を楽しんでいる人のブログ記事などを探したのですが、金曜日だけの観戦もありです!というような記事ばかりで実際に金曜日券で現地観戦している人の情報がなかなか出てきませんでした。もちろん少数派であるのは当たり前ですが、指定席チケットが完売となった昨年でも金曜日券については当日券販売があったため、金曜日のキャパに関しては余っているということになります。やはりせっかく現地観戦するのに土曜日と日曜日に行かないのはコスパが悪いのでしょうか。こればかりは実際に1回体験してみないと分からないですね。今の気持ちのままチケット発売日を迎えたら、現地観戦後に金曜日だけ現地観戦したレポート記事を書きたいと思います。
というわけで今回は、F1日本GPで金曜日だけ現地観戦を検討しているものの、実際どうなんだろうかと考えていることについて書きました。記事を書いていて昨年の日本GPのことを色々と思い出してきたので、今更ですが昨年の現地観戦レポート記事も書こうかななんて考えています。
それではまた。