キングダムハーツ ストーリー・結末・キーワードまとめ・作品解説
ディズニーとスクウェア・エニックスが展開する大人気アクションRPG「キングダムハーツ」シリーズについて、各作品の結末までのあらすじ・ストーリー、重要なキーワード・概念をまとめています。作品数が多くついていくのが難しいシリーズですが、シリーズ全体の大まかな理解の助けになれば幸いです。
対象の読者
- シリーズに興味があるが、全てをプレイする時間は無いのでストーリーを大まかに知って追いつきたい人
- シリーズの一部作品をプレイしてきたので、その他の作品のストーリーを知りたい人
- シリーズをプレイしてきたが、ストーリーを忘れたので復習したい人
- 作品やリメイク版などについてまとまった情報が見たい人
略称や表記については公式のものやファンの多数が使用しているものと異なっている場合があります。また、あらすじについてはかなり省略して書いているため、完全な理解には不十分です。後の作品に絡んでこない部分は書いていない場合もあるので、ストーリー映像を見返すのがおすすめです。
先にシリーズ全体についての概要を書いているので、ストーリーを読みたい方は下の目次からジャンプしてください。
シリーズ概要
キングダムハーツシリーズは、2002年に初代作品が発売された3DアクションRPGです。ディズニーと日本のスクウェア・エニックスの共同制作となっており、様々なディズニー作品のキャラクターの登場や、光と闇、心や絆をテーマとした複雑ながら感動的なストーリー、初心者でもやりこみたい人でも楽しめる爽快なアクションが魅力です。シリーズオリジナルのキャラクターであるソラという少年が主人公で、様々なディズニー世界を巡りながら闇の勢力と戦い、傷つきながらも大切なことを学んでいく物語になっています。ライセンスはディズニー、開発はスクウェア・エニックスという形になっていますが、シリーズのディレクターはスクウェア・エニックスの野村哲也氏が務めており、ファイナルファンタジーシリーズに通ずる世界観も多く見られます。
大きなストーリーの流れ
シリーズは2002年に発売された初代作品から2019年に発売されたKH3までと、それ以降の作品で大きく2つのフェーズに分けることができます(公式もそう分けています)。
1つはKH3まで続いてきた「ダークシーカー編」で、ソラの前に立ちはだかる闇の探求者(ダークシーカー)の企みを止めるストーリーです。そして2番目は「ロストマスター編」となっており、ダークシーカー編と並行して展開されていたスマホゲーム中心のストーリーから続くものになっています。メインのキャラクターを除いてダークシーカー編に出てきたキャラクターはロストマスター編に出てこなくなることも予想されますが、メインストーリーや世界観については継続したものになるため、ロストマスター編の展開が発表された今の段階でキングダムハーツシリーズを始める人でも、ダークシーカー編のストーリーや重要な要素については把握しておく必要があります。
とっつきにくい理由
キングダムハーツシリーズはディズニー作品の世界が忠実に再現されており、ディズニー好きは必見のゲームです。一方で、キングダムハーツ好きであってもなかなか未プレイの人にプレイをおすすめしにくいところがあります。つまり、簡単に言えばこのシリーズはとっつきにくいのです。
まず、作品数が多いことがその理由に挙げられます。リメイク版などの派生作品を含まないいわゆる「作品」として数えても、2026年7月時点で14作品あります。これらの作品は独立したストーリーではなく、またソラが主人公のメインストーリーとなるナンバリング作品はKH1、KH2、KH3の3作品だけであるにもかかわらず、「外伝」と呼ばれる作品も含め全ての作品のストーリーが繋がったものになっています。つまり、作品の1つでも知識が欠けるとストーリーを追いにくくなると言うことです。
作品数が多いことにも関連しますが、ストーリーが非常に難解なことも理由の1つです。KH1こそ続編が無くても成り立つようなストーリーでしたが(それでもかなり複雑ですが)、それ以降の作品は敵対勢力もシリーズオリジナルのキャラクターが中心となりまたその数も多いことから、多くのキャラクターの名前や特徴を覚えていかなければなりません。旅の目的もどんどん複雑になっていくなかで多くの伏線がばらまかれているため、その時点で明らかになっていることとなっていないことをはっきり理解し、進めていく必要があります。ストーリーでの会話以外の説明ややりこみ要素で得られる各レポート、そして公式攻略本であるアルティマニアシリーズを読まないと説明されない要素もあり、全てを理解するには相当な時間と頭を使います(偉そうに書いている私も全てを理解しているわけではありません)。
それでもプレイする、ストーリーを知るに値する素晴らしいゲームであることに変わりはありません。そういうわけでこのようなページを作っています。シリーズ理解の手助けになればと思っています。
作品一覧
シリーズ作品はファイナルミックス版やDLCの展開、HDリマスターやリメイク作品化が行われていますが、ここではそれらの共通部分としての「作品」として一覧にしています。対応ハードには派生作品の対応ハードを含んでいます。
| タイトル | 略称 | 発売ハード | 発売日 |
|---|---|---|---|
| KINGDOM HEARTS キングダム ハーツ | KH1 | PS2 | 2002/03/28 |
| KINGDOM HEARTS CHAIN OF MEMORIES キングダム ハーツ チェイン オブ メモリーズ | KHCOM | GBA | 2004/11/11 |
| KINGDOM HEARTS II キングダム ハーツII | KH2 | PS2 | 2005/12/22 |
| KINGDOM HEARTS 358/2 Days キングダム ハーツ 358/2 Days | KHDays | DS | 2009/05/30 |
| KINGDOM HEARTS Birth by Sleep キングダム ハーツ バース バイ スリープ | KHBbS | PSP | 2010/01/09 |
| KINGDOM HEARTS coded キングダム ハーツ コーデッド | KHcoded | 携帯電話 | 配信開始: 2009/06/03 完結: 2010/01/28 |
| KINGDOM HEARTS Dream Drop Distance キングダム ハーツ ドリーム ドロップ ディスタンス | KHDDD | 3DS | 2012/03/29 |
| KINGDOM HEARTS χ[chi] キングダム ハーツ キー | KHX | PC | 配信開始: 2013/07/18 サービス終了: 2016/09/01 |
| KINGDOM HEARTS Unchained χ キングダム ハーツ アンチェインド キー KINGDOM HEARTS Union χ[Cross] キングダム ハーツ ユニオン クロス | KHUX | iOS Android | 配信開始: 2015/09/03 リニューアル: 2017/03/23 完結: 2021/05/31 |
| KINGDOM HEARTS χ Back Cover キングダム ハーツ キー バック カバー | KHXBC | PS4 | 2017/01/12 |
| KINGDOM HEARTS 0.2 Birth by Sleep -A fragmentary passage- キングダム ハーツ 0.2 バース バイ スリープ -フラグメンタリー パッセージ- | KH0.2 | PS4 | 2017/01/12 |
| KINGDOM HEARTS III キングダム ハーツIII | KH3 | PS4 XONE | 2019/01/25 |
| KINGDOM HEARTS Dark Road キングダム ハーツ ダーク ロード | KHDR | iOS Android | 配信開始: 2020/06/22 完結: 2022/08/26 |
| KINGDOM HEARTS Melody of Memory キングダム ハーツ メロディ オブ メモリー | KHMoM | PS4 Switch XONE | 2020/11/11 |
Missing-Link ミッシング リンク | Android | ||
| KINGDOM HEARTS IV キングダム ハーツIV | KH4 | PS5 Switch2 XSX/S PC | 2027年後半 |
略称はこのページ独自のものです。KHDDDは元は3DSで発売された「KINGDOM HEARTS 3D [Dream Drop Distance]」ですが、3Dは3DSの特性を考慮して付けられた名称であること、後のリマスター作品は2Dであることを踏まえ、作品名は「KINGDOM HEARTS Dream Drop Distance」としています。
キングダム ハーツ ミッシングリンク(KHML)は、2022年のシリーズ20周年記念イベントで発表され、スマホ向け位置情報ゲームとして開発が進められていましたが、2025年に開発中止が発表されました。
作品の時系列
作品の時系列をまとめると以下のようになります。回想シーンや一部シーンでの時系列的なジャンプは含めていません。
| 古の時代 | KHX | KHXBC | |
|---|---|---|---|
| KHUX | |||
| 遠い昔と呼ばれるほどの時間 | |||
| KHDR | |||
| 約70年 | |||
| ダークシーカー編 | KHBbS | ||
| 約10年 | KH0.2 | ||
| KH1 | |||
| KHDays | |||
| KHCOM | |||
| 1年弱 | |||
| KH2 | |||
| KHcoded | |||
| KHDDD | |||
| KH3 | |||
| KHMoM | |||
| ロストマスター編 | KH4 | ||
シリーズ作品は基本的に連続したストーリーが展開されています。一方でいくつかメインストーリーと並行して話が進むものがあるほか、KHBbSとKH1は約10年の間隔が、KHXなどχ系列の作品はソラたちの時代からは遠い昔、おとぎ話と呼ばれる時代とされています。
以下、各作品についてまとめます。
KINGDOM HEARTS
2002年3月28日、PlayStation 2向けに発売。現在は、北米版をベースにした追加要素を含む「KINGDOM HEARTS Final Mix」(キングダム ハーツ ファイナル ミックス)として、「KINGDOM HEARTS HD 1.5+2.5 ReMIX」(キングダム ハーツ HD 1.5+2.5 リミックス)に収録されている。
KINGDOM HEARTSのストーリー
ソラ、リク、カイリは、デスティニーアイランドで暮らす幼なじみで、まだ見ぬ外の世界に憧れていた。3人はいかだを作り、いつか島を出て旅をすることを計画していた。そんな中、ソラは精神世界のような場所で謎の声に導かれ、巨大なハートレスと戦う夢を見る。また、島の秘密の場所では謎の人物と出会い、「この世界は闇とつながった」と告げられる。
やがてデスティニーアイランドは突然闇に包まれ、ハートレスが現れる。ソラはリクを見つけるが、リクは闇の先へ進むことを恐れず、そのまま姿を消してしまう。カイリもまた、ソラの目の前で闇に飲み込まれるように消える。その直後、ソラの手にはキーブレードと呼ばれる武器が現れるが、島は闇にのまれて崩壊し、ソラは別の世界へ流されてしまう。
トラヴァースタウンにたどり着いたソラは、レオンやエアリスたちから、ハートレスが人や世界の心を奪う存在であり、キーブレードがそれに対抗できる武器であることを教えられる。一方、王様の命令で「鍵」を探していたドナルドとグーフィーも、この町を訪れていた。リクとカイリを探すソラと、王様を探すドナルドとグーフィーは行動をともにし、さまざまな世界を巡ることになる。その旅を通してソラは、各世界に存在する鍵穴をキーブレードで封印することで、ハートレスから世界の心を守れることを知っていく。
その頃、マレフィセントはヴィランたちを集め、闇へと通じる鍵穴を完成させるためにセブンプリンセスを探していた。彼女はリクにも接触し、カイリを救いたいという気持ちや、ソラが新たな仲間と旅をしていることへの不安を利用していく。リクは次第にソラへの不信を強め、やがてカイリの身体を見つけるが、そこに心は残されていなかった。
ホロウバスティオンにたどり着いたソラは、リクこそが本来キーブレードに選ばれた人物だったことを知り、一度はキーブレードを奪われる。ドナルドとグーフィーも王様の命令に従いリクの側につくが、ソラは武器がなくても仲間とのつながりこそが自分の力だと考え、戦うことを諦めない。その心に応えるようにキーブレードはソラのもとへ戻り、ドナルドとグーフィーも再び彼と行動をともにする。
ソラたちはマレフィセントを倒すが、その先で、アンセムに身体を支配されたリクと対峙する。アンセムは、カイリが最後のセブンプリンセスであり、デスティニーアイランドが崩壊した際に彼女の心がソラの中へ入り込んでいたことを明かす。カイリの心を取り戻すため、ソラは人の心のキーブレードを自分に突き立てて心を解放する。その結果、カイリの心は身体へ戻るものの、ソラ自身はハートレスになってしまう。しかしカイリはハートレスとなったソラを見分け、2人の心のつながりによってソラは人の姿を取り戻す。
アンセムを止めるため、ソラたちはエンド・オブ・ザ・ワールドへ向かう。アンセムはすべての心は闇へ還ると考え、キングダムハーツの力を求めていたが、ソラたちとの戦いに敗れる。彼がキングダムハーツに闇を求めると、その扉の向こうから現れたのは光だった。アンセムが消滅したあと、扉の向こうには正気を取り戻したリクと王様が現れる。ソラたちは協力して闇の扉を閉じるが、リクと王様はその内側に残ることになる。失われた世界が再生する中、カイリはデスティニーアイランドへ戻り、ソラは再会を約束して別れる。そしてソラ、ドナルド、グーフィーは、王様からの手紙をくわえたプルートを追って、新たな旅を始める。
- ハートレス
- 人や世界の「心」を奪おうとする闇の存在。人の心が闇に飲まれることでも生まれ、奪われた心が増えるほどハートレスも増えていく。通常の武器では完全に倒すことが難しく、キーブレードが対抗手段となる。
- キーブレード
- 鍵の形をした特別な武器で、ハートレスと戦えるだけでなく、あらゆる鍵を開閉する力を持つ。世界の心へ通じる「鍵穴」を封印することもできる。ソラが使っているキーブレードはもともとリクを選んでいたが、ホロウバスティオンでソラの心の強さを認め、ソラのもとへ戻った。
- 世界の心と鍵穴
- それぞれの世界にも人間と同じように「心」があり、その心へ通じる入口が「鍵穴」である。ハートレスは鍵穴を通じて世界の心を奪おうとするため、ソラたちは各世界を巡って鍵穴をキーブレードで閉じていく。
- 王様
- ディズニーキャッスルの王であり、ソラとは別のキーブレード使い。ハートレスの異変を察知して城を離れ、闇の世界側から事態を調査している。物語の最後にはリクとともに闇の扉の向こう側に現れ、ソラたちと協力して扉を閉じる。
- セブンプリンセス
- 心に闇を持たず、純粋な光だけでできた心を持つ7人の少女。アリス、白雪姫、ジャスミン、ベル、シンデレラ、オーロラ、カイリが該当し、7つの心をそろえることでホロウバスティオンの「闇へと通じる鍵穴」を完成させることができる。
- アンセム
- 心と闇について研究していた人物で、各地に残された「アンセムレポート」の著者として語られる。すべての心は闇から生まれ、最終的には闇へ還るという結論に達し、世界の心の集合体であるキングダムハーツの力を求める。
- 人の心のキーブレード
- セブンプリンセスの心から作られた特殊なキーブレード。カイリの心が欠けていたため完全な状態ではなかったが、人の心そのものを解放する力を持つ。ソラはこのキーブレードを自分に突き立て、自分の中にあったカイリの心を解放した。
- キングダムハーツと闇の扉
- アンセムが求めていた「世界の心の集合体」と、そのキングダムハーツに対して開かれる巨大な扉。扉は光の世界と闇の世界をつないでおり、開いたままにすれば闇があふれ出すため、ソラと王様の2本のキーブレードによって両側から閉じられた。
KINGDOM HEARTS CHAIN OF MEMORIES
2004年11月11日、ゲームボーイアドバンス向けに発売。KH2のファイナルミックス版に収録される形で「KINGDOM HEARTS Re:Chain of Memories」(キングダム ハーツ Re:チェイン オブ メモリーズ)としてリメイクされ、現在はこのリメイク版が「KINGDOM HEARTS HD 1.5+2.5 ReMIX」(キングダム ハーツ HD 1.5+2.5 リミックス)に収録されている。
KINGDOM HEARTS CHAIN OF MEMORIESのストーリー
リクと王様を探して旅を続けていたソラ、ドナルド、グーフィーは、王様からの手紙をくわえたプルートを追ううちに十字路へたどり着く。そこで黒いコートを着た謎の男と出会い、この先にはソラに必要なものがある一方、それを得るためには大切な何かを失うことになると告げられる。男に導かれるように進んだ3人は、忘却の城と呼ばれる白い城へ入っていく。
忘却の城では、カードの力によってソラたちの記憶にある世界が再現される。ところが、そこで出会う人々はソラたちとの過去を覚えておらず、ソラたち自身の記憶にも少しずつ変化が起こり始める。城を上へ進むほど過去の記憶は曖昧になり、やがてソラはカイリについての記憶さえ失い、その代わりにナミネという少女を大切な存在として思い出すようになる。
その原因は、機関のマールーシャに従わされていたナミネだった。ナミネにはソラと、ソラにつながる者たちの記憶を操作する力があり、マールーシャはその力を利用してソラを支配しようとしていた。また、ソラの前にはリクと同じ姿をしたリク=レプリカも現れる。偽りの記憶を植えつけられた彼は、自分こそ本物のリクだと思い込み、ナミネを守るためソラと争う。真実を知ったソラは、自分のナミネに関する記憶が作られたものだと理解しながらも、彼女が苦しんできたことまで偽物になるわけではないと受け止める。
一方、本物のリクも忘却の城の地下を進んでいた。闇の世界から戻った彼の心にはアンセムの影が残っており、リクは王様の支えを受けながら、自分の中にある闇と向き合っていく。地下では機関の者たちやリク=レプリカと戦い、さらにディズと名乗る謎の人物からも試される。リクは、自分の闇を否定するのではなく、それを自分の一部として認めたうえで進む道を選んでいく。
ソラはマールーシャを倒し、ナミネを解放する。しかし、本来の記憶を元に戻すためには、忘却の城で作られた記憶を失わなければならなかった。ソラ、ドナルド、グーフィーはナミネを信じ、記憶の修復が終わるまで眠ることを選ぶ。一方、リクは心に残っていたアンセムの幻影を退け、王様とともに城を出る。光にも闇にも偏らず、その両方を抱えて進むリクは、自らの進む道を「夜明けの道」として歩き始める。
- 忘却の城
- 入った者の記憶に作用する不思議な城。カードを使うことで訪れた者の記憶から世界が作り出される一方、城を進むにつれて元の記憶が失われていく。「大切なものを得るために、大切なものを失う」という城の性質が物語全体を支えている。
- 記憶と心
- 記憶は単なる過去の記録ではなく、人と人とのつながりや人格を形作るものとして扱われる。偽の記憶であっても、そこから生まれた感情や経験まで無意味になるわけではないという考えが、ソラやリク=レプリカの物語を通して描かれる。
- ナミネの力
- ソラと、ソラの心につながる者たちの記憶を操作できる特殊な力。ナミネは記憶同士の「つながり」をほどいたり組み替えたりすることで、ソラの中に自分との偽の思い出を作っていた。元の記憶を修復する際には、忘却の城で作られた記憶を手放す必要がある。
- 機関
- 黒いコートをまとった謎の集団。忘却の城ではマールーシャ、ラクシーヌ、アクセル、ヴィクセン、レクセウス、ゼクシオンらが活動しており、内部でも目的や思惑が一致しているわけではない。マールーシャたちはナミネの力でソラを操り、組織内での主導権を握ろうとしていた。
- レプリカ
- ヴィクセンによって研究されていた、人間を人工的に再現する技術。リク=レプリカはリクの姿と能力を模して作られ、さらにナミネによって偽の記憶を与えられたことで、自分自身を本物のリクだと思い込んでいた。
- ディズ
- 忘却の城の地下でリクの前に現れる、赤い包帯で顔を覆った謎の人物。アンセムと同じ姿を使ってリクを試し、リクが自分の中にある闇をどう扱うかを見定めるような行動を取る。
- 夜明けの道
- リクが選んだ、光だけにも闇だけにも属さない生き方。自分の中に闇が存在することを否定せず、それに支配されることもなく、自分の力として抱えて進むという決意を象徴している。
KINGDOM HEARTS II
2005年12月22日、PlayStation 2向けに発売。現在は、北米版をベースにした追加要素を含む「KINGDOM HEARTS II Final Mix」(キングダム ハーツII ファイナル ミックス)として、「KINGDOM HEARTS HD 1.5+2.5 ReMIX」(キングダム ハーツ HD 1.5+2.5 リミックス)に収録されている。
KINGDOM HEARTS IIのストーリー
トワイライトタウンで暮らす少年ロクサスは、ハイネ、ピンツ、オレットと夏休みを過ごしていた。しかし町では、写真や言葉が盗まれる不可解な事件が発生し、ロクサス自身も見知らぬ少年ソラの冒険を夢に見るようになる。やがて白い異形の敵に襲われたロクサスは、自分でも理由がわからないままキーブレードを呼び出す。さらにアクセルという黒コートの男が現れ、ロクサスを以前から知っているかのように接してくる。
自分に何が起きているのかを調べるうちに、ロクサスは町はずれの屋敷へたどり着く。そこでナミネから、自分がノーバディという存在であることを知らされる。また、ディズと名乗る人物の存在や、屋敷の地下で眠り続けているソラ、ドナルド、グーフィーの姿も知ることになる。最終的にロクサスはソラの中へ戻り、約1年間眠っていたソラたちは記憶の修復を終えて目を覚ます。
目覚めたソラたちのジミニーメモは、「ナミネにお礼を言う」という一文を残して白紙になっていた。そのため忘却の城で起きたことを覚えていないまま、3人は再び旅を始める。トワイライトタウンで王様と再会したあと、不思議な塔でイェン・シッドから、ハートレスに加えてノーバディとXIII機関という新たな敵について説明を受ける。ソラは新しい服と力を与えられ、ドナルド、グーフィーとともに各世界を巡っていく。
旅の中でソラたちは、ハートレスやノーバディと戦いながらXIII機関の動きを追う。一方、マレフィセントも復活し、ピートとともに再び活動を始めていた。カイリも事件に巻き込まれ、アクセルによって連れ去られる。ソラはカイリを助けるとともに、行方のわからないリクを探し続け、その過程でロクサスという存在が自分自身と深く関係していることを知っていく。
ホロウバスティオンでの戦いを経て、ソラたちはかつて「アンセム」と名乗っていた敵の正体を知る。本物の賢者アンセムとは別人であり、ソラたちが以前倒したアンセムは、賢者アンセムの弟子ゼアノートから生まれたハートレスだった。そしてXIII機関を率いるゼムナスは、同じゼアノートから生まれたノーバディだった。XIII機関は、ハートレスを倒した際に解放される心を集めてキングダムハーツを作り、それによって失った心を取り戻そうとしていた。
ソラたちはカイリを救い、XIII機関との決着をつけるため、存在しなかった世界へ向かう。そこでソラはカイリと再会し、さらにアンセムの姿となっていたリクとも再会する。その後、賢者アンセムが使用した装置の暴走によって、リクは元の姿を取り戻す。ソラはロクサスが自分のノーバディ、ナミネがカイリのノーバディであることも知る。最後にはソラとリクが協力してゼムナスを倒し、闇の海岸に取り残されるものの、カイリから届いた手紙をきっかけに光への扉を見つけ、デスティニーアイランドへ帰還する。その後、ソラたちのもとには王様から新たな手紙が届く。
- ノーバディ
- 強い心を持った人間がハートレスになった際、残された肉体と魂から生まれる存在。特に強い者は人間に近い姿と元の人物の記憶を保つ。心を持たない存在とされており、そのためXIII機関は心を取り戻すことを目的としている。
- XIII機関
- 人間に近い姿を保った強力なノーバディによって構成される組織。ゼムナスをリーダーとし、キーブレードでハートレスを倒した際に解放される心を集めてキングダムハーツを作り、それを利用して心を取り戻そうとしている。
- XIII機関のキングダムハーツ
- ソラがキーブレードで倒したハートレスから解放された大量の「人の心」を集めて作られているキングダムハーツ。ソラがハートレスを倒すこと自体が、知らないうちにXIII機関の計画を進める結果となっていた。
- ジミニーメモ
- ジミニー・クリケットがソラたちの冒険を記録している記録帳。忘却の城で起こった記憶の操作と修復の影響で内容の大部分が白紙になり、「ナミネにお礼を言う」という一文だけが残されている。このため、目覚めたソラたちは忘却の城での出来事を覚えていない。
- 賢者アンセムと闇の探求者アンセム
- 以前「アンセム」と名乗っていた敵は、本物のアンセムではなく、賢者アンセムの弟子ゼアノートから生まれたハートレスだった。本物の賢者アンセムはレイディアントガーデンの統治者・研究者であり、弟子に裏切られた後は「ディズ」と名乗って行動していた。
- ゼアノート、闇の探求者アンセム、ゼムナス
- 賢者アンセムの弟子だったゼアノートが心を失った際、ハートレスとなった存在が闇の探求者アンセム、ノーバディとなった存在がゼムナスである。ソラたちが戦ってきた2人の敵は、同じ人物を起点として生まれた存在だった。
- ロクサスとナミネ
- ロクサスはソラのノーバディ、ナミネはカイリに関係して生まれた特殊なノーバディ。2人はそれぞれソラとカイリへ戻ることで本来の存在と一つになるが、ロクサスはソラの中でも独立した意識を保っている様子を見せる。
- アンセムの姿になったリク
- リクはロクサスを倒すため、自分の中に封じていた闇の力を大きく解放した。その代償として闇の探求者アンセムと同じ姿になっていたが、賢者アンセムの装置が暴走した際に元の姿へ戻る。この変化は、リクがソラを目覚めさせるために陰で行動していた結果でもある。
KINGDOM HEARTS 358/2 Days
2009年5月30日、ニンテンドーDS向けに発売。HD版の発売に合わせて映像作品化され、現在は「KINGDOM HEARTS HD 1.5+2.5 ReMIX」(キングダム ハーツ HD 1.5+2.5 リミックス)に収録されている。
KINGDOM HEARTS 358/2 Daysのストーリー
ソラがハートレスになった際、そのノーバディとして生まれたロクサスは、トワイライトタウンでゼムナスに見つけられ、XIII機関の一員となる。自分が何者なのかもわからないまま、ロクサスは機関の任務として各世界へ向かい、キーブレードでハートレスを倒して心を集める日々を送る。XIII機関の目的は、それらの心からキングダムハーツを完成させ、失った心を取り戻すことだった。ロクサスは任務を通してアクセルと親しくなり、仕事のあとにトワイライトタウンの時計台でシーソルトアイスを食べながら話すことが習慣になっていく。
その後、XIII機関には14番目のメンバーとしてシオンが加わる。初めはほとんど話さなかったシオンも、ロクサスと任務を重ねるうちに少しずつ打ち解ける。アクセルが忘却の城から戻ると、ロクサス、アクセル、シオンの3人で時計台に集まるようになる。過去の記憶を持たないロクサスにとって、この3人で過ごす時間は大切なものとなっていった。
しかしその一方で、忘却の城では眠りについたソラの記憶の修復が進んでおり、その影響はロクサスとシオンにも及んでいた。ロクサスは自分のものではない記憶を夢に見るようになり、なぜ自分がキーブレードを使えるのか、XIII機関の目的を信じてよいのかと疑問を持ち始める。シオンもリクとの出会いをきっかけに自分の正体を知る。彼女はソラの記憶に関係して生まれた存在であり、ソラの記憶が修復されるにつれて、ロクサスとシオンの存在にも影響が生じていた。
自分が存在し続ければロクサスにも影響が及ぶと知ったシオンは、XIII機関を離れる。そして最終的には、ゼムナスの計画を止めるため、自分を倒させる目的でロクサスと戦う。ロクサスはシオンを倒すが、それとともに人々の中からシオンに関する記憶が失われていく。消滅する直前、シオンはロクサスに、キングダムハーツを解放してゼムナスを止めてほしいと託す。彼女が消えたあとには、1枚のサラサ貝だけが残される。
シオンを失ったロクサスは、自分自身についての答えを求めてXIII機関を脱退する。しかしその前に、ソラの記憶を完全に戻すためロクサスを確保しようとしていたリクが立ちはだかる。戦いの末、リクは闇の力を解放してロクサスを倒し、ディズのもとへ連れていく。ロクサスはデータで作られたトワイライトタウンへ移され、XIII機関で過ごした記憶を失った状態で、ハイネ、ピンツ、オレットと夏休みを過ごす少年として生活を始める。
- ロクサスの誕生
- ソラがホロウバスティオンでハートレスになった際に生まれたソラのノーバディ。一般的なノーバディとは異なり、誕生時には元の人間であるソラの記憶をほとんど持っていなかったため、自分が何者なのかを知らないままXIII機関で生活を始める。
- シオン
- XIII機関の14番目のメンバーとして迎えられた少女で、ロクサスと同じようにキーブレードを扱う。実際にはソラの記憶を利用して作られたレプリカであり、ソラから流れ込む記憶を吸収することで姿や能力を形成していた。
- レプリカ計画
- ヴィクセンの研究をもとに、既存の人物の能力や記憶を再現した人工的な存在を作る計画。シオンはこの技術を利用して作られており、XIII機関にとってはロクサスに代わってキーブレードで心を集められる存在としても利用価値があった。
- キーブレードによる心の回収
- ハートレスをキーブレードで倒すと、ハートレスに奪われていた心が解放される。XIII機関はロクサスとシオンにハートレスを倒させ、それらの心をキングダムハーツへ集めていた。
- ソラの記憶とロクサス・シオン
- ナミネが眠っているソラの記憶を修復する過程で、本来ソラへ戻るべき記憶の一部がロクサスを経由してシオンへ流れ込んでしまう。そのためシオンが存在し続けるほどソラの記憶修復が進まず、同時にロクサス自身の力や記憶にも影響が生じる。
- シオンの消滅と忘却
- シオンはソラの記憶から形作られた存在だったため、彼女が消えて記憶が本来の場所へ戻るにつれ、人々の中にあったシオンについての記憶も失われていく。ロクサスでさえ彼女の名前や存在を忘れていくことになる。
- データのトワイライトタウン
- ディズがコンピューター上に再現したトワイライトタウン。確保されたロクサスはここへ移され、XIII機関での記憶を封じられた状態でハイネ、ピンツ、オレットと夏休みを過ごす。
KINGDOM HEARTS Birth by Sleep
2010年1月9日、PlayStation Portable向けに発売。現在は、北米版をベースにした追加要素を含む「KINGDOM HEARTS Birth by Sleep Final Mix」(キングダム ハーツ バース バイ スリープ ファイナル ミックス)として、「KINGDOM HEARTS HD 1.5+2.5 ReMIX」(キングダム ハーツ HD 1.5+2.5 リミックス)に収録されている。
KINGDOM HEARTS Birth by Sleepのストーリー
テラ、ヴェントゥス、アクアは、旅立ちの地でマスター・エラクゥスのもと、キーブレード使いとして修行していた。テラとアクアがマスター承認試験を受けると、アクアは合格するが、テラは心の中にある闇を問題視され、キーブレードマスターとして認められなかった。その直後、各世界にアンヴァースと呼ばれる魔物が出現し、試験に立ち会っていたマスター・ゼアノートも行方不明となる。テラはアンヴァースを討伐しながらゼアノートを探すため旅立ち、ヴェントゥスも仮面の少年に促されてテラを追う。アクアも2人を見守り、ヴェントゥスを連れ戻すため旅に出る。
3人は別々に世界を巡り、アンヴァースと戦いながら多くの人物と関わっていく。テラは自分の力に悩む中で、闇を利用しようとする者たちから接触を受け、その結果として周囲に疑いを持たれるようになる。アクアとヴェントゥスはテラを心配するものの、テラは自分の問題に2人を巻き込みたくないと考え、距離を置こうとする。レイディアントガーデンで3人が再会した際にも、それぞれの考えは噛み合わず、関係にすれ違いが生じていく。
その後、ヴェントゥスは自分の過去とマスター・ゼアノートの目的を知る。ゼアノートは以前、ヴェントゥスの心から闇を抜き出し、それをヴァニタスという存在にしていた。そして光の心を持つヴェントゥスと闇の心を持つヴァニタスを衝突させ、χブレードを完成させようとしていた。この計画を知ったエラクゥスは、χブレードの完成を阻止するためにヴェントゥスを消そうとする。そこへテラが現れ、師の行動を止めるためエラクゥスと戦うが、その一連の出来事もゼアノートに利用される。エラクゥスは倒され、旅立ちの地も闇に覆われてしまう。
テラ、ヴェントゥス、アクアはキーブレード墓場に集まり、マスター・ゼアノートたちと戦う。ゼアノートの目的はχブレードによってキングダムハーツを開くだけでなく、老いた自分の心をテラの身体へ移すことでもあった。テラは怒りによって闇の力を解放したところを利用され、身体をゼアノートに奪われる。一方、ヴェントゥスはヴァニタスと融合させられ、χブレードが完成する。アクアはミッキーとともにヴァニタスと戦い、同時にヴェントゥスも自らの心の中でヴァニタスに抗う。その結果χブレードは破壊され、アンヴァースも消滅するが、ヴェントゥスの心は失われ、身体は眠りにつく。
アクアはヴェントゥスを崩壊した旅立ちの地へ連れ帰り、エラクゥスのキーブレードを使って世界を忘却の城へ変える。そしてヴェントゥスを外からは見つけられない場所に残したあと、レイディアントガーデンでテラの身体を奪ったゼアノートと戦う。戦いの末、ゼアノートは記憶を失い、闇へ沈みかける。アクアはその身体の中にテラが残っていると信じ、自分を犠牲にしてゼアノートを光の世界へ戻す。その後、ゼアノートは賢者アンセムに保護され、ヴェントゥスの心は幼いソラの心に受け入れられる。一方、アクアは闇の世界に取り残され、テラ、ヴェントゥス、アクアの3人はそれぞれ別の場所で長い時間を過ごすことになる。
- キーブレードマスターとマスター承認試験
- キーブレード使いの中でも、十分な力量と精神性を認められた者に与えられる称号が「キーブレードマスター」。テラとアクアはエラクゥスのもとで承認試験を受け、アクアは合格するが、テラは心に潜む闇を制御しきれていないと判断され不合格となる。
- キーブレード継承の儀
- キーブレードマスター、あるいはそれに相当する使い手が、次の使い手となる資格を持つ者へキーブレードを継承するための儀式。テラは幼いリクに対して正式にこれを行っている。またカイリも、レイディアントガーデンでアクアのキーブレードに触れたことで、結果的に継承に相当する条件を満たしている。
- アンヴァース
- 各世界に出現した「生命に精通しない者」と呼ばれる魔物。その正体はヴァニタスの負の感情から生まれた存在であり、ヴァニタスが倒されるとともに消滅する。
- ヴェントゥスとヴァニタス
- もともとは1人のヴェントゥスの心に存在していた光と闇。マスター・ゼアノートがヴェントゥスの心から闇を強制的に取り出したことで、その闇がヴァニタスとして独立し、ヴェントゥスには純粋な光の心が残った。
- χブレード
- 通常のキーブレードとは異なる、キングダムハーツへ直接つながる特別な鍵。マスター・ゼアノートは、純粋な光の心を持つヴェントゥスと純粋な闇の心を持つヴァニタスを同等の力で衝突させることでχブレードを作ろうとしていた。
- テラの身体とゼアノートの心
- 老いたマスター・ゼアノートは、自分の心を若く強いテラの身体へ移すことを計画していた。キーブレード墓場でその計画は実行されるが、テラの心まで完全に消えたわけではなく、身体の主導権をめぐる抵抗が続く。
- 旅立ちの地と忘却の城
- 旅立ちの地はキーブレード使いの修行場で、エラクゥスが守護していた世界。エラクゥスから後継者として認められたアクアは、マスターキーパーを使って崩壊した旅立ちの地を「忘却の城」へ変え、ヴェントゥスの身体を誰にも見つけられない部屋へ隠した。
- ヴェントゥスの心とソラ
- χブレードを破壊したことで傷ついたヴェントゥスの心は、自分を受け入れてくれた幼いソラの心の中へ避難する。身体は忘却の城で眠り、心はソラの中で眠るという、2つに分かれた状態になる。
KINGDOM HEARTS coded
2009年6月3日、携帯電話向けに配信開始。「KINGDOM HEARTS Re:coded」(キングダム ハーツ Re:コーデッド)としてリメイクされた作品が、2010年10月7日にニンテンドーDS向けに発売された。HD版の発売に合わせて映像作品化され、現在は「KINGDOM HEARTS HD 1.5+2.5 ReMIX」(キングダム ハーツ HD 1.5+2.5 リミックス)に収録されている。
KINGDOM HEARTS codedのストーリー
ジミニーがソラたちとの旅を記録したジミニーメモを整理していると、そこに自分では書いた覚えのない「彼らの痛みを癒しに戻らなければならない」という内容の文章が見つかる。その意味を調べるため、王様はジミニーメモの内容をデータ化する。こうして作られたデータ世界のデスティニーアイランドに、メモの中のソラであるデータ・ソラが現れる。世界は「バグ」と呼ばれる赤と黒のブロックに侵食されており、データ・ソラはハートレスを倒しながら各世界のバグを取り除いていく。
やがてバグの影響は現実のディズニーキャッスルにも及び、王様たちはコンピューターの部屋から出られなくなったうえ、自分たちもデータ世界へ入り込んでしまう。そこで現れた黒コートの人物の正体は、ジミニーメモそのものがリクの姿を取ったデータ・リクだった。現実世界との接続を元に戻すためには、メモの中に入り込んだバグを完全に除去する必要があった。一方、マレフィセントとピートもデータ世界へ侵入しており、データ・ソラは一度キーブレードを失いながらも、ドナルド、グーフィー、王様の助けを受けてデータ・リクを救出する。
バグが取り除かれるとジミニーメモは修復されるが、その処理によってデータ・ソラの記憶も消去される。しかし、その後さらに新しいメッセージが現れたため、王様たちはもう一度データ世界を調べることになる。忘却の城へたどり着いた記憶のないデータ・ソラの前には、黒コートの若者が現れる。彼は、相手そのものを忘れてしまっても、その相手を失ったことで生まれた痛みまでは消えないことをデータ・ソラに伝える。その正体はデータ・ロクサスだった。
データ・ロクサスとの戦いの先で、データ・ソラはナミネと出会う。ナミネによれば、メモの異変は、かつてソラの記憶を修復した際に生じたものだった。そしてソラの心につながるロクサス、アクセル、シオン、テラ、ヴェントゥス、アクアが、今もそれぞれ痛みを抱えて救いを必要としていることが明らかになる。王様はデータ・ソラに別れを告げ、その事実を現実のソラへ伝えることを約束する。その後、デスティニーアイランドのソラ、リク、カイリのもとへ王様から手紙が届く。一方、王様はイェン・シッドから、アンセムとゼムナスが倒されたことでゼアノートの復活が始まっていることを知らされる。これに備えるため、ソラとリクはマスター承認試験を受けることになる。
- データの世界
- ジミニーメモをコンピューターに取り込み、その記録から作られた仮想世界。そこにいるソラや各世界の住人もデータとして再現された存在であり、現実の本人とは別個の存在である。
- データ・ソラ
- ジミニーメモに記録されていたソラをもとに作られたデータ上の存在。現実のソラ本人の経験や現在の能力をそのまま持っているわけではなく、データ世界の中で新たに経験を積んでいく。
- バグ
- データ化されたジミニーメモに発生した異常で、赤黒いブロックなどとして世界を侵食する。ジミニーメモに生じた異変を解明するため、データ・ソラは各世界のバグを取り除いていく。
- データ・リク
- 単なる「データ上のリク」ではなく、ジミニーメモのデータを内部に保持している存在。そのため本人も自分を「ジミニーメモそのもの」と説明し、データ世界の記録を守る役割を担う。
- 「痛み」の記憶
- ナミネがソラの記憶を修復している際に発見した、ソラにつながる者たちが抱えている苦しみ。本人を忘れても痛みだけが心に残ることがあり、ロクサス、アクセル、シオン、テラ、ヴェントゥス、アクアがそれぞれ救いを必要としていることが示される。
- 王様からソラへの手紙
- データ世界で判明した「ソラにつながる者たちを救う必要がある」という事実を、王様が現実のソラへ伝えるために送った手紙。デスティニーアイランドにいるソラ、リク、カイリのもとへ届けられる。
KINGDOM HEARTS Dream Drop Distanceのストーリー
2012年3月29日、ニンテンドー3DS向けに「KINGDOM HEARTS 3D [Dream Drop Distance]」(キングダム ハーツ 3D [ドリーム ドロップ ディスタンス])として発売。現在は、HD版の発売に合わせて2Dにリメイクされた「KINGDOM HEARTS Dream Drop Distance HD」(キングダム ハーツ ドリーム ドロップ ディスタンス HD)として、「KINGDOM HEARTS HD 2.8 Final Chapter Prologue」(キングダム ハーツ HD 2.8 ファイナル チャプター プロローグ)に収録されている。
KINGDOM HEARTS Dream Drop Distanceのストーリー
闇の探求者アンセムとゼムナスが倒されたことで、マスター・ゼアノートが復活しようとしていた。来たる戦いに備え、イェン・シッドはソラとリクにマスター承認試験を受けさせる。2人に与えられた課題は、かつて闇に飲まれたあとも完全には目覚めず、眠り続けている世界を巡り、7つの眠りの鍵穴を解放することだった。それによって、眠りに落ちた心を目覚めさせる「目覚めの力」を身につけることが試験の目的となる。
眠りに閉ざされた世界には、夢から生まれるドリームイーターが存在していた。ソラとリクは味方となるスピリットと協力し、敵となるナイトメアを倒しながら、それぞれの世界の鍵穴を探していく。しかし旅先には闇の探求者アンセムやゼムナス、さらに黒いコートを着た謎の青年が現れる。一方、レイディアントガーデンでは、ノーバディだったアクセルが本来の姿であるリアとして復活する。リアは同じように復活した者たちの中にブライグとアイザがいないことに気づき、やがてイェン・シッドのもとを訪れる。
7つの眠りの鍵穴を解放したソラは本来なら光の世界へ戻るはずだったが、存在しなかった世界へ導かれてしまう。そこで黒コートの青年が若き日のゼアノートであり、時間を越えて自分自身に関係する者たちを集めていたことが明らかになる。ソラはナミネ、ロクサス、シオン、テラ、アクア、ヴェントゥスの姿を目にし、彼らの抱えている痛みに触れることで心を傷つけられていく。さらにゼムナスとシグバールは、以前のXIII機関も最終的にはマスター・ゼアノートの器を作るための組織だったことを説明し、ソラを新たな器にしようとする。
一方、リクは自分がこれまでソラの夢の中を進んでいたことを知る。リクはソラの夢の中で、悪夢を取り除くスピリットのような役割を果たしていたのである。そこへ闇の探求者アンセムが現れ、闇を受け入れたリクに再び自分とともに歩むよう求める。しかしリクは、自分の中に闇があることは認めながらも、その闇に支配されることを拒否する。その後、存在しなかった城で眠るソラのもとへたどり着くと、マスター・ゼアノートが復活する。ゼアノートは13の闇と7つの光を衝突させ、新たなキーブレード戦争を起こしてχブレードを完成させる計画を明かす。さらにソラを最後の器にしようとするが、リアが現れてそれを阻止する。
救出されたソラはイェン・シッドの塔へ運ばれ、リクは目覚めの力を使ってソラの心の中へ入る。そこでリクはソラの傷ついた心を修復し、その奥に残されていた賢者アンセムの研究データにも触れる。やがてソラは目覚めるが、マスター承認試験に合格してキーブレードマスターとなったのはリクだけだった。ソラはもう一度力を取り戻すため旅立ち、リアも自分がキーブレード使いとして修行していたことを明らかにする。マスター・ゼアノートとの戦いに備え、イェン・シッドは7人の光の守護者を集めることを決め、リクにカイリを連れてくるよう命じる。
- 眠りに閉ざされた世界
- かつてハートレスによって闇に飲まれた世界のうち、世界そのものは再生しても、完全には目覚めることができなかった世界。通常の方法では訪れることができず、夢の中へ入ることで到達する。
- ドリームイーター
- 夢を食べる存在。善良な「スピリット」と、悪夢をもたらす「ナイトメア」に分かれ、眠りに閉ざされた世界ではハートレスの代わりに現れる。
- 眠りの鍵穴
- 眠りに閉ざされた世界に存在する特殊な鍵穴。7つの鍵穴を解放することがソラとリクのマスター承認試験の課題となっている。
- 目覚めの力
- 眠りに落ちた心を目覚めさせるキーブレード使いの力。7つの眠りの鍵穴を解放する旅を通して身につけることが、承認試験の本来の目的だった。
- 時間移動
- ゼアノートたちが異なる時代の自分たちを集めるために使用している能力。肉体を捨てて心だけになることや、移動先に自分につながる存在が必要になるなどの制約があり、過去から時間移動した者は最終的に元の時代へ戻る。若きゼアノートもこの仕組みによって未来へ渡っている。
- ノーバディと心
- ノーバディは永久に心を持たないわけではなく、誕生後に人とのつながりや経験を重ねることで再び心を育てることがある。XIII機関のメンバーたちにも、活動を続ける中で心が芽生えていた可能性が示される。
- 13の闇と7つの光
- マスター・ゼアノートは、χブレードを完成させるために13人の闇と7人の光を衝突させようとしている。ソラを13番目の器にしようとする計画は阻止され、イェン・シッドは対抗するため7人の「光の守護者」をそろえることを決める。
- リクとソラの夢
- リクが巡っていたのは単独の夢ではなく、ソラの夢のさらに内側だった。リクはソラの悪夢を食べるスピリットに近い役割を果たしており、最後には眠り続けるソラの心へ入り、彼を目覚めさせる。
KINGDOM HEARTS χ[chi] / χ Back Cover
「KINGDOM HEARTS χ[chi]」は、2013年7月18日、PCブラウザ向けに配信開始された。ストーリーのほとんどはスマートフォン向けの「KINGDOM HEARTS Unchained χ」と同一であるが、「KINGDOM HEARTS χ[chi]」そのもののストーリーは現在確認することができない。
「KINGDOM HEARTS χ Back Cover」は、「KINGDOM HEARTS χ[chi]」のストーリーを別の視点から描いた映像作品で、「KINGDOM HEARTS HD 2.8 Final Chapter Prologue」(キングダム ハーツ HD 2.8 ファイナル チャプター プロローグ)に収録されている。
KINGDOM HEARTS χ[chi] / χ Back Coverのストーリー
はるか昔の「おとぎ話の時代」、世界の光はマスター・オブ・マスターと6人の弟子によって守られていた。しかし未来を記した予知書には、やがて世界が闇に覆われ、キーブレード戦争が起こることが記されていた。マスター・オブ・マスターは弟子たちにそれぞれ異なる使命を与え、5人の予知者にはキーブレード使いを集めるユニオンを組織させる。そして6番目の弟子ルシュには、他の弟子たちとは別に未来を見届ける役目を与え、自らは姿を消す。
プレイヤーもデイブレイクタウンで活動するキーブレード使いの1人だった。チリシィに導かれてユニオンへ所属し、ハートレスを倒して光の欠片であるルクスを集めていく。プレイヤーが訪れるドワーフ・ウッドランド、ワンダーランド、アグラバーなどは、予知書の力によって未来から再現された世界だった。旅の中でプレイヤーはエフェメラと知り合い、その友人であるスクルドとも行動をともにする。しかし、ユニオン同士では次第に対立と疑念が強まっていく。
予知者たちの関係も同様に悪化していた。黒いチリシィの存在によって、誰かが闇に近づいており、弟子たちの中に裏切り者がいる可能性が生まれる。リーダー役を与えられたイラ、イラを支える役目を持つアセッド、公平な立場から監視するインヴィ、予知書の謎を調べるグウラ、未来へ残すキーブレード使いたちを集めるアヴァは、それぞれの使命を果たそうとするほど互いの考えを疑うようになっていった。グウラが持つロストページには裏切りに関する予知が記されていたが、その曖昧な内容も対立を強める原因となる。
エフェメラを探すプレイヤーとスクルドは、アヴァによる試練を受ける。アヴァは、これから起こるキーブレード戦争に参加せず未来へ生き残る「ダンデライオン」に加わるよう2人を誘う。スクルドは参加を決めるが、プレイヤーはエフェメラを追うか、この時代に残るかを決めきれずにいた。その頃アヴァはルシュと対峙し、マスター・オブ・マスターの計画について聞かされる。怒ったアヴァがルシュと戦ったことをきっかけに時計塔の鐘が鳴り、キーブレード戦争が始まる。
プレイヤーも戦争に参加し、無数のキーブレード使いや予知者たちと戦う。しかし最終的には力尽き、大地には大量のキーブレードが残され、後のキーブレード墓場となる。倒れたプレイヤーのもとには、チリシィ、スクルド、エフェメラが現れる。その後、プレイヤーはキーブレード戦争の記憶を夢として処理された状態で別の世界へ移される。一方では、マレフィセントが予知書によって再現された世界へ入り込み、ルシュもノーネームと謎の箱を持って、マスターから与えられた使命を続けていた。
- おとぎ話の時代
- 世界が現在のように多数の世界へ分かれる以前の、はるか昔の時代。キーブレード使いが多数存在し、デイブレイクタウンを中心として活動していた。
- マスター・オブ・マスター
- 6人の弟子を育てたキーブレードマスター。未来を記した予知書を5人の弟子へ渡してそれぞれ異なる使命を与え、6人目のルシュには別の任務を託した後、姿を消す。
- 予知書と「見つめる目」
- 未来に起こる出来事が記された書物。マスター・オブ・マスターは、自分の目を埋め込んだキーブレード「ノーネーム」をルシュに持たせ、それが未来を見続けることで得られる光景をもとに予知書を記していた。
- 予知者とユニオン
- イラ、アセッド、インヴィ、グウラ、アヴァの5人が「予知者」と呼ばれ、それぞれユニオンと呼ばれるキーブレード使いの集団を率いている。彼らには異なる使命が与えられていたため、同じ目的で世界を守ろうとしながらも次第に疑念と対立を深めていった。
- ルクス
- キーブレード使いたちがハートレスを倒して集める「光」。各ユニオンはルクスを集めることを使命としており、集めた量を競う仕組みがユニオン同士の対立にもつながっていく。
- 予知書から再現された世界
- プレイヤーが訪れる多くの世界は、その時代に実際に存在している世界ではなく、予知書の力によって未来の世界を再現したもの。そのため、未来の世界の人物や出来事を、おとぎ話の時代のキーブレード使いたちが体験できる。
- チリシィ
- キーブレード使いを補佐する小さな存在で、それぞれ担当する使い手に寄り添って行動する。プレイヤーのチリシィも任務を案内するだけでなく、プレイヤーを危険から守ろうとする。
- ダンデライオン
- キーブレード戦争への参加を避け、未来へ光を残すためアヴァによって選ばれたキーブレード使いたち。アヴァは戦争後の世界を彼らへ託そうとしている。
- ロストページと裏切り者
- グウラにのみ与えられた、通常の予知書には存在しないページ。弟子たちの中に裏切り者が存在することを示すような記述があり、その曖昧な内容が予知者たちの疑心暗鬼をさらに強めた。
- ルシュの使命、ノーネーム、黒い箱
- 6番目の弟子ルシュはユニオンを持たず、ノーネームを後世へ受け継がせながら未来を見届けるよう命じられる。またマスターから謎の黒い箱を渡されるが、その中身は明かされていない。
- キーブレード戦争
- ユニオンと予知者たちの対立が限界に達した末に起こる、無数のキーブレード使いによる戦争。多くの使い手が命を落とし、無数のキーブレードが残された戦場は「キーブレード墓場」となる。
KINGDOM HEARTS 0.2 Birth by Sleep -A fragmentary passage-
2017年1月12日、PlayStation 4向けに発売された「KINGDOM HEARTS HD 2.8 Final Chapter Prologue」(キングダム ハーツ HD 2.8 ファイナル チャプター プロローグ)に収録。
KINGDOM HEARTS 0.2 Birth by Sleep -A fragmentary passage-のストーリー
はるか昔、キーブレード墓場ではルシュがノーネームを手に、空に現れたキングダムハーツを見ていた。時代が進み、不思議な塔ではイェン・シッドがリク、カイリ、王様に、テラ、ヴェントゥス、アクアを救出する必要があると説明する。その話の中で王様は、以前闇の世界でアクアと出会っていたことを明かし、彼女がそこで経験した出来事を語る。
闇の世界に取り残されたアクアは、かつて光の世界で訪れた場所が闇に飲まれた姿を目にする。闇の世界では時間の流れも不明確で、アクアはテラやヴェントゥスの幻を見ながら長い孤独に耐えていた。自分自身の影とも戦ったあと、アクアはテラの意識と接触する。しかしテラの中にはゼアノートの影響が残されていた。テラはゼアノートに抵抗しながら、ゼアノートがヴェントゥスの眠る「目覚めの部屋」を探していることをアクアに伝える。
その後、アクアはさらに深い場所へ落ち、そこで王様と再会する。2人は、光の世界側にいるソラとリクが闇の扉を閉じられるよう、闇の世界から協力して行動する。しかしハートレスの大群がリクを襲おうとしたため、アクアは彼を守って闇の世界に残ることになる。再び1人になったアクアはその後、闇の海岸で賢者アンセムと出会う。
この話を聞いたリクは、アクアの存在を知りながら救出しなかった王様に怒る。しかしイェン・シッドは、当時は安全に助け出す方法がなく、無謀な行動を避けるためだったと説明する。現在なら闇の世界へ向かうことができるため、リクと王様は新しい衣を受け取り、アクア救出へ向かう。一方、カイリはリアとともにマーリンのもとで修行を始めることになり、ソラも失った力を取り戻すため、ドナルド、グーフィーとオリンポスへ向かう。世界を結ぶ道が使えない中、ソラは「鍵が導く心のままに」という言葉を頼りに、自分の心によって新たな道を開く。
- 闇の世界
- 光の世界とは異なる領域で、闇に飲まれた世界の残骸が流れ着いている。時間の流れも光の世界と同じではなく、アクア自身にもどれほど長く滞在したのか把握できないほどである。
- 闇に飲まれた世界の残骸
- アクアが闇の世界で訪れる場所には、光の世界にあった世界の一部が闇へ落ちたものが含まれている。元の世界の景色を残しながら、地形や時間が不安定な状態になっている。
- 闇が見せる幻
- 闇の世界では、アクアの記憶や心につけ込むようにテラやヴェントゥス、自分自身の姿が現れる。長い孤独による不安や絶望もアクアを追い詰めていき、外から襲う闇だけでなく、自分の心を保つことも重要になる。
- 目覚めの部屋
- 忘却の城の内部にある、眠っているヴェントゥスの身体が置かれた部屋。アクアが旅立ちの地を忘却の城へ変えた際に作られ、その場所へたどり着く方法を知るのはアクアだけである。
- 王様のキーブレード
- 王様が闇の世界で探していた、闇の世界側のキーブレード。ソラのキーブレードと対になる形で使用され、闇の扉を両側から閉じるために必要となる。
- 闇の扉を閉じた際のアクア
- ソラたちが光の世界側から闇の扉を閉じようとしていた頃、アクアは王様とともに闇の世界側で行動していた。リクを襲うハートレスを食い止めるために王様と離れたことで、自分は再び闇の世界へ取り残される。
- 「鍵が導く心のままに」
- 世界を結ぶ通常の道を使えなくなったソラに、イェン・シッドが示す言葉。キーブレードだけを頼りにするのではなく、心のつながりそのものが新しい道を開くという考えを示している。
KINGDOM HEARTS III
2019年1月25日、PlayStation 4、Xbox One向けに発売。有料ダウンロードコンテンツとして、2020年1月23日に「KINGDOM HEARTS III Re Mind」(キングダム ハーツIII リマインド)が配信され、後から発売された一部プラットフォームでは「KINGDOM HEARTS III + Re Mind(DLC)」としてセット販売されている。
KINGDOM HEARTS IIIのストーリー
マスター・ゼアノートが復活し、13の闇と7つの光を衝突させてχブレードを完成させようとしていた。これに対抗するため、イェン・シッドは7人の光の守護者を集める。リクと王様は闇の世界に残されたアクアを探し、カイリとリアはマーリンのもとでキーブレード使いとしての修行を開始する。一方、マスター承認試験で力を失ったソラは、「目覚めの力」を取り戻すため、ドナルド、グーフィーとともに各世界を巡る。
ソラの旅と並行して、イェンツォたちはソラの心について調査し、その中にロクサス、ヴェントゥス、シオンの心が存在していることを突き止める。ソラはロクサスを復活させようと考えるが、そのためには心を入れるための身体が必要だった。真XIII機関は過去のメンバーを現在に存在させるため、レプリカを器として利用していた。ヴィクセンも機関へ戻っていたが、実際にはサイクスと協力して別の目的で動いており、デミックスを通じてレプリカをイェンツォのもとへ送ることで、ロクサスを復活させる準備を進めていた。
真XIII機関は各世界でも活動しており、7人の光の守護者がそろわなかった場合に備えてニューセブンハートを利用しようとしながら、さまざまな実験や調査を続けていた。そうした中、リクと王様は闇の世界でアクアを発見するが、アクアは長く闇の世界にいた影響で闇に染まっていた。リクと王様は苦戦するものの、ソラが加わったことでアクアを光の世界へ戻すことに成功する。アクアは忘却の城を旅立ちの地へ戻し、眠り続けるヴェントゥスのもとへ向かう。ヴァニタスとの戦いの中でソラは目覚めの力を取り戻し、ヴェントゥスも長い眠りから目覚める。
7人の光の守護者がそろうと、一行はキーブレード墓場で真XIII機関との決戦に臨む。しかし最初の戦いではテラ=ゼアノートや大量のハートレスに圧倒され、仲間たちは次々と失われてしまう。ソラは終わりの世界で目覚め、ナミネやチリシィの助けを受けながら、失われた仲間たちの心を取り戻して光の世界へ戻る。この目覚めの力の使い方は本来想定されたものではなく、若きゼアノートから、乱用すれば代償を払うことになると警告される。それでもソラは仲間たちを救うために力を使う。
やり直された戦いでは、光の守護者たちが真XIII機関のメンバーを次々と倒していく。テラは身体を取り戻し、アクア、ヴェントゥスと再会する。シオンもリアとのつながりをきっかけに記憶を取り戻し、それに伴ってロクサスも復活する。ロクサス、アクセル、シオンは再び3人で並び立つ。しかしマスター・ゼアノートはカイリを消滅させ、ソラを怒らせることで最後の衝突を成立させ、χブレードを完成させてキングダムハーツを出現させる。ソラ、ドナルド、グーフィーはゼアノートをスカラ・アド・カエルムへ追い、最後には仲間たちの力も借りて彼を倒す。さらにテラの心に残っていたマスター・エラクゥスが現れ、ゼアノートに敗北を認めさせる。ゼアノートとエラクゥスが消えたあと、ソラたちはχブレードを使ってキングダムハーツを閉じる。
戦いが終わってもカイリは戻らなかったため、ソラは目覚めの力を使って彼女を救うことを決める。仲間たちの心をたどりながらキーブレード墓場での出来事を追い、散らばったカイリの心の欠片を集めることで、ソラはカイリを取り戻す。その後2人はスカラ・アド・カエルムで、レプリカ・ゼアノートたちが融合したアーマー・ゼアノートを仲間たちとともに倒す。ソラとカイリはさらに、チリシィをヴェントゥスのもとへ連れていき、ナミネの心をレプリカの身体へ戻す。そしてデスティニーアイランドで仲間たちと過ごす中、目覚めの力を使いすぎた代償としてソラの姿が消える。
一方、キーブレード戦争を生き延びたシグバールは、ノーネームと黒い箱を手にし、呼び戻された予知者たちの前で、自分が古の時代から使命を続けてきたルシュであることを明かす。その後、仲間たちは行方不明になったソラを探すため、それぞれ調査を始める。テラ、アクア、ヴェントゥスは闇の世界を調べ、王様たちはソラが訪れた世界を巡る。カイリは賢者アンセムの研究室で眠りながら自分の心を調べられ、リクは夢の中で高層ビルが並ぶ未知の世界を見る。また、ソラも終わりの世界でヨゾラと出会う。
- 7人の光の守護者
- マスター・ゼアノートの13の闇と対峙し、χブレードの完成をめぐる戦いに臨む7人のキーブレード使い。ソラ、リク、王様、アクア、ヴェントゥス、カイリ、リアがそろい、キーブレード墓場で真XIII機関との決戦に挑む。
- 真XIII機関
- マスター・ゼアノートが13の闇をそろえるために組織した集団。過去から時間移動した者や、ゼアノートの心を宿した者などで構成され、かつてのXIII機関とは構成員も目的も異なる。
- レプリカと「器」
- 過去から時間移動した心には現在の時代で活動するための身体が必要であり、真XIII機関はレプリカをその器として利用している。一方でレプリカ技術の進歩により、ロクサスやナミネなど、身体を持たない心を再び人の姿で存在させるためにも利用できるようになった。
- ニューセブンハート
- かつてのセブンプリンセスから純粋な光の役割を受け継いだ新たな7人。真XIII機関は7人の光の守護者がそろわなかった場合、代わりの7つの光として利用することを考えている。
- ソラの心の中にいる3人
- ソラの心にはロクサス、ヴェントゥス、シオンの心が存在している。ヴェントゥスは長く眠り続けており、ロクサスとシオンも消滅したのではなく、心としてソラとのつながりの中に残っていたことが確認される。
- 目覚めの力の本来の使い方と乱用
- 本来は眠った心を目覚めさせるための力だが、ソラは失われた仲間の心を追い、さらにカイリを取り戻すため、本来とは異なる方法で何度も使用する。その代償として、最終的にソラ自身が世界から姿を消すことになる。
- 終わりの世界
- 心と身体が最期を迎えながらも、強いつながりなどによって完全には消えなかった心がとどまる場所。キーブレード墓場で仲間を失ったソラもここへたどり着き、自分の身体を構成する欠片を集めて復帰する。
- 敗北した戦いのやり直し
- キーブレード墓場で一度は光の守護者たちが敗北するが、ソラが終わりの世界から戻り、奪われた仲間の心を解放することで決戦へ再び到達する。その結果、同じ局面が別の結果へ進み、光の守護者たちは真XIII機関との本格的な戦いへ進める。
- スカラ・アド・カエルム
- 「かつてのキーブレード使いたちの都」とされる、海上に白い街並みが広がる世界。マスター・ゼアノートとの最終決戦の舞台となり、キーブレード使いの歴史と深く関係する場所であることが示される。
- ルシュ=シグバール
- 決戦を生き延びたシグバールは、自分がマスター・オブ・マスターの弟子ルシュであることを予知者たちの前で明かす。ノーネームを受け継ぎながら長い時代を越えて使命を続け、黒い箱も回収している。
- ヨゾラ
- トイボックスではゲーム「VERUM REX」の主人公として登場していた人物。ソラが姿を消した後、終わりの世界でソラ本人と出会い、「ソラを救う」ためだとして戦いを挑む。
KINGDOM HEARTS Melody of Memory
2020年11月11日、PlayStation 4、Nintendo Switch、Xbox One向けに発売。
KINGDOM HEARTS Melody of Memoryのストーリー
ソラが姿を消してから1年が経過し、仲間たちはそれぞれの方法で彼を探していた。カイリは自分の心の中にソラにつながる手がかりが残っている可能性を調べるため、レイディアントガーデンの研究室で深い眠りにつく。賢者アンセム、エヴェン、イェンツォが調査を行う中、カイリは自分の記憶をたどりながら、これまでソラたちが経験してきた出来事を振り返っていく。
その過程でカイリは、幼い頃にレイディアントガーデンから別の世界へ送られた時の記憶へたどり着く。当時研究者だったゼアノートは、カイリの持つ特別な力を利用してキーブレード使いを探そうとしていた。さらに彼は、カイリを送り出す際に、光の世界でも闇の世界でもない「裏側の世界」に関する言葉を残していた。その記憶の中で、カイリは自分の心から現れたマスター・ゼアノートの幻影と戦う。
ゼアノートに追い詰められたカイリには、ソラの心が力を貸す。ソラの力を受けたカイリはゼアノートを倒し、心の欠片を取り戻して目を覚ます。カイリが思い出したゼアノートの言葉を聞いた賢者アンセムは、ソラが現実とは異なる「虚構の世界」にいるのではないかと考える。その後、リクとフェアリー・ゴッドマザーが現れ、ソラを探すための3つの手がかりが、カイリ、リク、そして終わりの世界にいる名もなき星であることが示される。
フェアリー・ゴッドマザーに案内されたカイリとリクは、終わりの世界で名もなき星と会う。そこで、リクが夢に見ていた高層ビルの並ぶ街がクァッドラトゥムという場所であることがわかる。リクは名もなき星とのつながりを利用してクァッドラトゥムへ向かう。一方、カイリは自分の力がまだ十分ではないと考え、ソラを直接追う役目をリクに任せ、アクアのもとで修行を続けることを決める。またイェン・シッドは王様に、古のキーブレード使いたちと新たに判明した世界との関係を調査するよう命じる。
- カイリがレイディアントガーデンを離れた経緯
- 幼いカイリは単なる事故でデスティニーアイランドへ流れ着いたのではなく、ゼアノートによって別の世界へ送り出されていた。カイリの純粋な光の心がキーブレード使いへ導く可能性を利用し、その行き先を手がかりにキーブレード使いを探そうとしていた。
- 「裏側の世界」
- カイリを送り出す際、ゼアノートが口にしていた言葉。光の世界でも闇の世界でもない場所を示すものとして語られ、ソラの行方を考える新しい手がかりとなる。
- 「虚構の世界」
- カイリから「裏側の世界」という言葉を聞いた賢者アンセムが、それを「現実の裏側にある非現実」と解釈して用いた表現。ソラのいる場所を説明するための考えとして提示されている。
- ソラを探す3つの手がかり
- フェアリー・ゴッドマザーによって、カイリの記憶、リクの夢、終わりの世界にいる名もなき星が、ソラの行方につながる3つの手がかりとして整理される。それぞれを結びつけることで具体的な行き先が判明する。
- 名もなき星
- 終わりの世界にとどまっている心の1つ。ソラと会ったことがあり、リクが夢で見た場所とつながりを持っている。そのつながりが、ソラのいる場所へ向かうための手がかりとなる。
- クァッドラトゥム
- リクが夢で繰り返し見ていた、高層ビルの立ち並ぶ都市の名前。名もなき星とのつながりを通じて場所を特定できたことで、リクはソラを追ってクァッドラトゥムへ向かう。
- ソラ捜索の分担
- リクはクァッドラトゥムへ直接向かい、カイリはアクアのもとでキーブレード使いとして修行を続ける。王様には、古のキーブレード使いたちと新たに判明した世界との関係を調べる役目が与えられる。
KINGDOM HEARTS Unchained χ / Union χ[Cross]
「KINGDOM HEARTS Unchained χ」は、2015年9月3日にスマートフォン向けに配信開始された。2017年3月23日に大型アップデートが配信され、「KINGDOM HEARTS Union χ[Cross]」と名称が変更された。現在アプリの配信は終了しており、ストーリーを確認することはできない。
KINGDOM HEARTS Unchained χ / Union χ[Cross]のストーリー
キーブレード戦争のあと、プレイヤーはエフェメラとスクルドに助けられ、アヴァがダンデライオンを集めていた別の世界へ移される。そこでは戦争に関する多くの記憶が失われており、生き残ったキーブレード使いたちは新しい生活を始めていた。エフェメラ、スクルド、ヴェントゥス、ブレイン、ラーリアムの5人は新たなユニオンリーダーとして集まり、以前のような争いを防ぐため、複数のユニオンを1つにまとめることを決める。しかし、本来ユニオンリーダーになる予定だったストレリチアは戦争以前に何者かによって消滅させられており、その代わりに別の人物が選ばれていた。
プレイヤーはチリシィとともに引き続き任務を行うが、デイブレイクタウンでは不自然なノイズが発生し、プレイヤー自身もキーブレード戦争の悪夢を見るようになる。その一方で、過去へ時間移動していたマレフィセントは、自分がいる場所が現実ではなくデータ上に作られた世界であることを知る。「闇」と名乗る存在の案内を受けたマレフィセントは箱舟を利用して現実世界へ戻るが、それによってデータ世界では外部との接続を遮断する処理が始まる。
ストレリチアを探していたラーリアムは、彼女の消滅にヴェントゥスが関係していたことを知る。しかし、ストレリチアを消したのはヴェントゥス本人の意思ではなかった。アヴァの姿に化けた「闇」がヴェントゥスを利用していたのである。ヴェントゥスの中から姿を現した闇は、自分たちには本来決まった姿がなく、意志を維持するために強い心を持つ者を器にしようとしていることを明らかにする。ユニオンリーダーたちは闇と戦うが、闇はデイブレイクタウンがやがて崩壊することを伝える。
これらの出来事の背景には、マスター・オブ・マスターの計画があった。彼は、姿を持たない13の闇を倒すため、自分自身やルシュ、予知者たち、さらにユニオンリーダーたちを闇の器にしようとしていた。また、予知書に記された裏切り者に関する記述も、予知者たちの疑念や感情を強め、闇を表へ引き出すための仕掛けだった。その一方でルシュは、現実世界にある箱舟の部屋から白い装束の人物を未来へ送り出し、その人物を「真のダンデライオン」と呼ぶ。デイブレイクタウンの崩壊が迫る中、ラーリアム、ヴェントゥス、エルレナ、ブレインは箱舟を使って未来へ向かい、ブレインはマスターキーパーと予知書をエフェメラへ託す。
データ世界に残ったエフェメラ、スクルド、プレイヤーの前には、外の世界へ出ようとする闇たちが現れる。エフェメラはプレイヤーを箱舟で逃がそうとするが、プレイヤーは突然闇に支配されたような行動を取り、エフェメラとスクルドを攻撃する。しかしこれは、闇を油断させるための芝居だった。プレイヤーはエフェメラにポータルを開かせ、自分ごと闇たちをデータ世界の奥へ閉じ込める。その後チリシィと白い空間にたどり着いたプレイヤーは、眠りについてドリームイーターとなるのではなく、眠らない道を選択する。その心はその場所を離れ、後の時代につながる新たな運命へ進んでいく。
デイブレイクタウンは闇に沈み、崩壊した世界ではエフェメラだけが目を覚ます。エフェメラは後にスカラ・アド・カエルムの創始者となり、始まりのキーブレードマスターとして伝えられる。一方、未来へ送られた者たちも、それぞれ異なる場所と時代に到着する。ラーリアムは花畑、エルレナは嵐の山岳地帯、ヴェントゥスはキーブレード墓場に現れる。また、黒い箱を引くルシュはブレインの姿となっており、ブレイン自身も後の時代のスカラ・アド・カエルムで目覚める。
- 戦争後の世界と失われた記憶
- ダンデライオンはキーブレード戦争を経験しなかった世界へ移され、戦争に関する記憶を持たない状態で生活を再開する。プレイヤーだけは悪夢という形で戦争の記憶を繰り返し見るようになる。
- 新しいユニオンリーダー
- エフェメラ、スクルド、ヴェントゥス、ブレイン、ラーリアムの5人。予知者たちに代わってダンデライオンを導く役割を与えられ、かつてのユニオン間の対立を繰り返さないため、複数のユニオンを1つにまとめることを決める。
- ストレリチアとリーダーの入れ替わり
- 本来はストレリチアが新ユニオンリーダーの1人になる予定だったが、戦争前に消滅させられていた。彼女の代わりにヴェントゥスが選ばれていたが、それはヴェントゥス自身の意思によるものではなく、「闇」がアヴァの姿を使って彼を利用した結果だった。
- データのデイブレイクタウン
- ダンデライオンたちが生活していたデイブレイクタウンは、現実世界の街そのものではなくデータ上に構築された世界。マレフィセントやブレインの行動を通して、現実世界とデータ世界の二重構造が明らかになる。
- 「闇」
- 固定された肉体を持たない13の存在。姿を捨てることで倒されにくい存在となった反面、自我を保ち続けるためには強い心を持つ者を器として利用する必要がある。ヴェントゥスを操った存在もその1体である。
- マスター・オブ・マスターと13の闇
- マスター・オブ・マスターは、姿を持たないままでは倒せない13の闇にそれぞれ器を与え、個として固定したうえで倒す計画を立てていた。そのため、自分や弟子たち、ユニオンリーダーたちの強い心を闇を閉じ込める器として利用しようとしている。
- 箱舟
- デイブレイクタウン地下に置かれた装置で、人を別の場所・時代へ送るために使われる。時間を越える際には肉体を失うため、到着先で身体を再形成するための「媒介」と、その人物を記憶している者が必要になる。マレフィセントやユニオンリーダーたちはこの装置によって異なる時代へ送られる。
- 真のダンデライオン
- ルシュが箱舟を使って未来へ送り出した、白い装束の人物。ルシュ自身が「真のダンデライオン」と呼んでいるが、その人物が誰なのかは明かされていない。
- ダンデライオンとドリームイーター
- データ世界に閉じ込められたキーブレード使いたちは、世界とともに眠りにつく道を選ぶ。その際、それぞれのチリシィが眠る使い手の心を守ることで、スピリットと呼ばれるドリームイーターの姿になる。
- エフェメラとスカラ・アド・カエルム
- デイブレイクタウン崩壊後、エフェメラは1人で生き残り、その後スカラ・アド・カエルムを築いた人物として伝えられる。「始まりのキーブレードマスター」としてその地の歴史に残る。
- ルシュとブレイン
- 崩壊直前、ルシュはブレインと対面する。その後ルシュはブレインと同じ姿で黒い箱を引いて歩いている一方、ブレイン本人も遠い時代のスカラ・アド・カエルムで目を覚ます。
KINGDOM HEARTS Dark Road
2020年6月22日、スマートフォン向け「KINGDOM HEARTS Union χ[Cross]」に追加収録される形で、「KINGDOM HEARTS Union χ Dark Road」(キングダム ハーツ ユニオン クロス ダークロード)として配信開始。現在アプリの配信は終了しており、ストーリーを確認することはできない。
KINGDOM HEARTS Dark Roadのストーリー
デスティニーアイランドで育った少年ゼアノートは、青いローブを着た師から、自分が世界を闇から救う「運命の子」かもしれないと教えられていた。師を失ったあと、外の世界に興味を持つようになったゼアノートの前に、茶色いローブを着た人物が現れる。その人物に導かれ、ゼアノートはキーブレード使いを育成する世界、スカラ・アド・カエルムへ向かう。その際に闇の回廊を通ったことでゼアノートの心には闇が入り込み始めるが、この時点では本人もその影響を理解していなかった。
スカラ・アド・カエルムでは、ゼアノートはエラクゥス、ウルド、ブラギ、ヴェル、ヘルモーズらとともにキーブレード使いとして学んでいた。ある日、マスター・ウォーデンから、上級クラスのメンバーが修行中に行方不明になったことを知らされる。ゼアノートたちは彼らを探すため、複数の世界を巡ることになる。その中で、それぞれの世界では時間の進み方や秩序が異なることを知り、さらに人間の心と闇の関係についても考えるようになる。特にゼアノートは、闇が外部から現れるだけの存在ではなく、人間の怒り、欲望、恐怖などとも深く関係していると考えるようになっていく。
調査を進めると、行方不明になった上級クラスのメンバーたちが「真の闇」を倒すために7つの光を集めようとしていたことがわかる。しかし、その方法は世界の秩序に影響を与える危険なものでもあった。また、バルドルの姉ヘズがマレフィセントに倒され、その喪失をきっかけとしてバルドルが闇に飲まれていったことも明らかになる。冥界を調査したあと、ゼアノートたちは闇の回廊へ引き込まれ、ウルドとヘルモーズを失う。スカラ・アド・カエルムへ戻ったゼアノートとエラクゥスは、街を襲うバルドルと戦うことになる。
バルドルを支配していた闇は、古くから存在する「真の闇」ではなかった。彼が周囲の人間から感じ取ってきた闇が、恐怖や孤独によって自身の闇となり、ヘズを失ったことで急激に強くなったものだった。バルドルは、光を持つ者と闇を持つ者は理解し合うことができず、闇を持った者は光を持つ者から裁かれるだけだと主張する。エラクゥスはバルドルを救おうとするが、ゼアノートは最終的に彼の命を絶つ。この事件によってゼアノートは多くの仲間を失い、人の心にある闇や、世界のあり方そのものに疑問を持つようになる。
その後もゼアノートはマスター承認試験に向けて修行を続け、その過程でマスター・オブ・マスターと出会い、黒いコートを渡される。さまざまな人間の心を見て回ったゼアノートは、世界には多くの闇が存在していると考え、現在の世界を救うには、自分が闇を利用してでも世界そのものを作り変える必要があるという考えに傾いていく。やがてエラクゥスとともにキーブレードマスターとなるが、キングダムハーツをめぐる考えの違いから2人は対立するようになる。その後、長い時間を経たゼアノートはキーブレード墓場でヴェントゥスを見つけ、彼の中に存在するものにも注目する。こうしてゼアノートの歩みは、後に旅立ちの地でテラ、アクア、ヴェントゥスに起こる出来事へとつながっていく。
- 運命の子
- 青いローブの師がゼアノートへ語った、世界を闇から救うとされる人物。デスティニーアイランドから現れ、他人の心にあるものを感じ取り、他者と心を重ね合わせる力を持つと伝えられている。ゼアノートは自分がその存在かもしれないと考えながら育つ。
- 青いローブの師とプレイヤー
- 幼いゼアノートをデスティニーアイランドで育てた人物。かつてデイブレイクタウンでチリシィと旅をしていたプレイヤーであり、長い時を経てゼアノートの保護者兼師となっていた。ゼアノートが幼い頃から見ていた古い時代の光景は、自分自身の記憶ではなく、心を通じて師の記憶を感じ取ったものだった。
- スカラ・アド・カエルムのキーブレード使い
- ゼアノートやエラクゥスがキーブレード使いとして学んでいた時代には、マスター・ウォーデンを頂点として複数のクラスの生徒が存在している。マスター承認試験を受ける前には外の世界を巡り、見聞を広げる修行も行われていた。
- 世界ごとの時間の流れ
- 世界は同時に同じ速度で発展しているわけではなく、それぞれ独自の時間の流れを持つ。ゼアノートたちが訪れる世界の中には形成途中にあるものもあり、外から来たキーブレード使いが世界本来の歴史へ過度に干渉することは避けるべきだとされている。
- 闇の回廊
- 世界と世界の間を闇を通って移動するための通路。闇への耐性や防護を持たずに利用すると心が闇の影響を受ける危険があり、ゼアノートもデスティニーアイランドを出る際に通ったことで闇の影響を受け始める。
- 「真の闇」と人の心から生まれる闇
- 古の時代から存在している意思を持った「闇」と、人間自身の怒り、恐怖、憎しみ、欲望などから膨らむ闇は同じものではない。バルドルを支配した闇は古くから存在する「真の闇」ではなく、周囲の人々から感じ取った闇と自分自身の悲しみや恐怖が積み重なって生まれたものだった。
- バルドルとゼアノートの共通する性質
- バルドルもゼアノートと同じように、他人の心にある感情を強く感じ取ることができた。そのため周囲の人々が抱える闇まで受け取り続け、姉ヘズの死をきっかけとして、自分と他者の闇の区別を失うほど闇に飲まれていった。
- 上級クラスが求めた7つの光
- 行方不明となった上級クラスのキーブレード使いたちは、「真の闇」を倒すため7つの光を集めようとしていた。しかし世界の住人を自分たちの目的へ巻き込む行為でもあり、キーブレード使いが守るべき世界の秩序と衝突する危険な方法だった。
- マスター・オブ・マスターと黒いコート
- 修行の旅を続けていたゼアノートはマスター・オブ・マスターと出会い、闇から身を守る黒いコートを渡される。そして世界を巡って人々の心を直接見るよう促され、多くの人間が抱える闇を目の当たりにする。
- ゼアノートとエラクゥスの思想の違い
- エラクゥスは光を信じ、闇を排除することで世界の秩序を守ろうとする。一方ゼアノートは、多くの人間の心に闇が存在する現実を見たことで、単に闇を排除するだけでは世界を救えないと考えるようになる。やがて現在の世界そのものを一度作り変える必要があるという思想へ進み、キングダムハーツに対する2人の考えも決定的に分かれていく。
初プレイ時のプレイ順について
キングダムハーツシリーズを初めて遊ぶ+全て遊びたいという人がどの順番でプレイするべきか、という話はファンの間でも意見が分かれるところです。私個人としては発売順にプレイしてほしいと思っています。古い順にやるという方法もありますが、キングダムハーツはストーリーの伏線回収が面白さの1つになっているため発売順プレイがその面白さを最も感じられるやり方だと思います。
具体的には以下の順番です。
- KH1
- KHCOM
- KH2
- KHDays
- KHBbS
- KHcoded
- KHDDD
- KH0.2
- KH3
- KHMoM
KHUXとKHXBCをどこに入れるかは難しいところです。KHXBCの内容はKH3にも絡んでくるので前に見ておくべきですが、KHXBC自体がKHUXの裏側を描いた作品となるためKHUX前半のストーリーも押さえたいところです。KHUXはサービス終了しており新たにストーリーを自分で確認することはできないため、YouTubeに上がっているストーリーシーンのまとめ動画を見ることになります。KHX系列の作品はKH3より後の作品に絡んでくる内容なので、最悪KH3後にまとめて見ても問題ないとは思います。
発売順プレイがおすすめの理由
以下、発売順プレイがおすすめの理由についてストーリーを踏まえて説明するので、未プレイでネタバレを見たくない方はここでストップして、発売順にプレイを始めましょう。
YouTubeなどのキングダムハーツ初見実況プレイ動画では、KH2より先にKHDays映像作品を見てしまうものもあります。これはKH1.5にKH2より時系列で前に来るKHDaysが収録され、KH1.5+2.5でもそのままの順番で収録されたことが理由だと思います。この収録方法になった理由は、発売順に収録するとKH1.5にナンバリングが2つ含まれてしまうことが原因かと思いますが、そうであってもKH2から先にプレイするべきです。
XIII機関は初登場時は黒コートで顔を隠している場合が多いことが特徴で、ストーリーが進むにつれて徐々に顔やキャラクターが明らかになっていきます。KH2で全ての機関メンバーを倒すことになるためKH2終了時には全メンバーの顔と名前が分かっているわけですが、KHDaysはその前提で映像が作られています。そのため、KHDays→KH2という順序でプレイすると、KHDaysでは当たり前のように知らないキャラクターの顔や性格が表現され、逆にKH2では既に知っているはずのキャラクターが無意味に隠されたり意味深なシーンに使われたりすることになります。
ロクサスについても、KH2序盤謎の少年を操作しよく分からないままソラへ還ったあと、終盤にかけてロクサスの正体を知っていくところが面白いのに、ロクサスの性格やアクセルとの友情を知った状態でプレイしていては感動が薄れてしまいます。言ってしまえばKH1のラスボスのアンセムが本当の賢者アンセムではなくゼアノートのハートレスであると知った状態でKH1をプレイするようなものです。
KHBbSについても同様です。古い順にKHBbSからやるべきなんていう意見も見ますが、シリーズの主人公であるソラのことを知らずして幼いソラ、リク、カイリを見ても感動は無いでしょうし、シリーズ全体に関わる様々な伏線回収を楽しめないのはシリーズのストーリーを楽しめないも同然だと思います。
私はキングダムハーツシリーズは発売順のプレイを強く勧めます。このページにある作品ごとのあらすじも、その時点で分かっていることまでしか書かないようにこだわっているのは、こういった理由からです。