LINE Pay終了?不穏なアンケートとLINEクレカのさらなる改悪

こんにちは。

LINEクレカの改悪に春の訪れを感じる身体になってしまいました。先日LINE Payについてのアンケートが公式LINEから届き、LINE Payが利用できなくなったら~という問いがありました。その翌日に発表された恒例のLINEクレカ改悪。LINE Payの終焉も意外とすぐそこなのかなと感じたのでそのことについて書いていきたいと思います。

サービス整理を進めるヤフーとLINE

2021年3月にヤフーとLINEは経営統合しました。LINE Payのコード決済機能をPayPayに統合させていくことが発表され、LINE Pay派の私はショックで当時も記事にしていました。

そこから2年弱が経過した2023年2月、ヤフーとLINE、そして2社を抱えるZホールディングスが合併することを発表。シナジーを狙っての経営統合でしたが、それをさらに整理・加速させていくための合併だとされています。そして経営統合以降、ヤフー系とLINE系で重複する多くのサービスの整理・終了がされてきました

  • ライブドア事業(ライブドアブロク、livedoorニュースなど)の売却(2022年9月)
  • Yahoo!占いの終了とLINE占いへの移行(2022年10月)
  • GYAO!の終了とTVerとの業務提携(2023年3月)
  • LINE LIVEの終了とLINE VOOMへの注力(2023年3月)
  • LINE Bankの設立を断念しPayPay銀行へ集中(2023年3月)
  • LINE BLOGの終了(2023年6月予定)

このように、事業の切り離しやサービス終了・移行が行われています。こうなるとやはり、ヤフー系のPayPayとLINE系のLINE Payの競合関係に目が行ってしまうのは仕方のないことです。

不穏なアンケート

そんななか、4月3日の朝にLINE PayのLINE公式アカウントからアンケートのお願いが届きました。タイトルは「LINE Payおよびお支払い全般に関するアンケート」です。

内容は、LINE Payをどういう場面で使っているか、LINE Pay以外のコード決済にどのサービスを使っているかなどを答えていく選択式のアンケートでした。これだけであれば普通の利用状況の確認と改善のための調査なのかなと思いますが、その中で気になる設問がありました。

LINE公式アカウントから届いたLINE Payに関するアンケートの設問画面

LINE Payで今後利用できなくなったら困ると感じることがあれば教えてください。」との質問です。こういう質問自体は他のサービスのアンケートでも見ないことはないので完全な邪推にはなってしまうのですが、ここ最近のヤフーとLINEの多くのサービス終了の流れを見るとLINE Payのサービス縮小も既定路線なのかなと感じます。利用者がLINE Payの何を重視しているのか、どこから終了していけば利用者の移行がスムーズに進むか、それを確かめられているような感覚です。

LINEクレカの改悪

そしてその翌日、LINEクレカ(Visa LINE Payクレジットカード)の改悪が発表されました。LINEクレカの発行開始後、毎年この時期に改悪を発表してきていますが、2021年春に既にポイント還元率が0.5%となっていたチャージ&ペイ(コード決済時にクレジットカードから都度チャージすることで事前チャージを不要になる仕組み)による決済で、還元率がついに0%となりました。LINE Pay公式の言い方を引用すれば、「「チャージ&ペイ」ご利用に対するLINEポイント還元特典を、2023年4月30日(日)利用分にて終了いたします。」です。

LINE Pay関連のカードは現在3種類ありややこしいですが、ポイント還元率をまとめるとこのようになります。

カード 通常利用 Visaタッチ iD チャージ&ペイ 還元上限
コード決済 オンライン・請求書
通常 1% 1% 1% 0.5%→無し 0.5%→無し 無し
P+ 0.5% 0.5% 0.5% 5% 無し コード決済は月500ポイント
プリペイド 0.5% 2% 2% 無し 無し タッチ決済は月5000ポイント

LINEクレカ(P+ではない通常版)のチャージ&ペイの還元率が今回変更され、還元無しになったということです。請求書支払いを除くチャージ&ペイでは、常時還元終了直後の5月1日から6月30日まで、0.5%還元と総額60万ポイント抽選キャンペーンが行われる予定です。もしかしたら今後もこういった期間限定の還元キャンペーンは行われるのかもしれません。それでもこの常時還元の終了直後に同様の内容の還元キャンペーンがあると、即時のユーザー離れを防ぎたい・緩やかにしたいというような狙いを感じてしまいます。0.5%還元といってもキャンペーンでは還元上限の設定がありそうですし、ここはキャンペーンの詳細が発表されないとなんとも言えません。

LINEクレカの還元率の変更の狙いは何でしょうか?今回還元率が下がったのはLINE Pay決済に関わる部分だけなので、やはりLINE Payのサービス縮小を見込んだものなのでしょうか。とはいえLINEクレカ(P+)でのチャージ&ペイ還元率は月500ポイント上限があるとはいえ5%と超高還元率で、しかもこれは昨年11月に始めたばかりのものですから、ここの還元率がすぐに下がるとは考えにくいです。ということは、通常利用の還元率が0.5%と低いLINEクレカ(P+)への移行をさせたいのでしょうか?通常版LINEクレカは基本還元率が1%なのでこれ以上下げることはできなくなっており、終了への流れを作りたいのかもしれません。完全に素人の予想ですが。

そもそもLINEクレカという存在がPayPayカード(旧Yahoo! JAPANカード)と丸かぶりなので、三井住友カード・銀行提携のLINEクレカよりも自前のPayPay銀行を持っているPayPayカードのほうが事業としての優先度は高そうです。こう考えるとみずほ銀行と提携したLINE Bankなんてはじめから上手くいく道は無かったんじゃないか・・・なんて思ってしまいます。

PayPayはとにかくマネーフォワード対応を

正直なところ、PayPayも決済や送金でかなり利用するようになってきたので、LINE Payが縮小していくなら大人しくPayPayに移行しようと思っています。今還元を受けているLINEポイントも結局ほとんどLINE上で使うことはなく、PayPayポイントへ交換したうえでPayPayポイント運用へ投入しています。LINE PayをLINE Payカード(JCBプリペイドカード)の頃から使ってきた自分としては思うところは色々ありますが、スマホ回線はワイモバイルですしPayPay自体も多くのお店で使えて友人内の普及率も高いので普通に便利です。

唯一PayPayを使ううえで弊害になっているのが、家計簿アプリのマネーフォワードがPayPayに非対応であることです。PayPayはヤフーやソフトバンクのアカウントでの二段階認証が必須で、マネーフォワードとしては連携処理を作りにくいものになっています。LINE PayはLINEアプリでのアカウント連携・ログインが可能になっており、一度ログインすればしばらくの期間マネーフォワードの自動連携が可能です。マネーフォワードはPayPayの決済完了画面からOCRで支出記録を作成できる機能を用意しましたが、逆に言えばユーザーからの連携の要望に対してこれをやらないといけないくらいシステム的な連携はハードルが高いということでしょう。コード決済は少額な決済が多いので家計簿アプリにはきちんと記録していきたいのですが、現状PayPayはできないので支出が把握しきれていません(銀行口座からのチャージで引かれるものを支出とせざるをえない)。連携させてもらうのはマネーフォワード側ですが、周辺サービスの連携状況を見るに連携できていない原因はPayPay側にあるように思えます。セキュリティの都合であっても、なんとかLINE Payコード決済の終了までには自動連携を実現してほしいです。ちなみに楽天ペイも連携できないようです(使っていませんが)。


というわけで今回は、LINE Pay公式からのアンケートやLINEクレカの改悪、ヤフー・LINE関連サービスの整理から感じるLINE Payの不穏な未来について考えました。プラットフォームの変化にはついていくしかありませんが、なるべくヘビーユーザーを置いてけぼりにしないように進めていってもらえればと思っています。

それではまた。

関連記事